山 行 記 録

【平成27年11月29日/志津〜姥沢〜姥ケ岳】



風雪の姥沢



【メンバー】8名(上○、山○、荒○、神○、阿○、坂○、○節、蒲生)
【山行形態】山スキー、日帰り
【山域】月山
【山名と標高】姥ケ岳 1,669.7m
【地形図】(2.5万)姥ケ岳、(20万)村上
【天候】雪(姥沢から風雪)
【温泉】西川町 水沢温泉300円
【参考タイム】
志津温泉8:20〜姥沢10:00〜リフト下駅10:20〜リフト上駅11:15-12:00〜志津温泉13:30

【概要】
 今シーズン初めての山スキーである。暖冬の影響もあって例年よりも2週間ほど遅くなったがかろうじて11月中の初滑りに間にあった形となった。金曜日までは積雪もほとんどなくスキーができるほどの積雪量となったのはようやく昨日の土曜日からである。そのラッキーな初滑りを楽しんだ友人からの連絡で現地の状況を知り、さっそく西川町へと早朝車を走らせた。志津温泉はかなりの積雪となっていて風雪が舞う中を除雪車がフル稼働している。昨夜からの新たな降雪量も30センチ以上はありそうだ。平地ではまだどこにも雪は見あたらなかったが、月山界隈ではたった2日間で一気に厳冬期に突入したようだった。

 いつもの駐車地点に来てみると懐かしい顔ぶれが揃っていた。挨拶などをかわしている間にも次々と車はやってきて瞬く間に駐車スペースはいっぱいになる。福島、秋田、宮城、新潟と半分は県外ナンバーのようだった。天候はあいにくの雪模様で時折風雪に晒された。スキー用具などをあわててザックに詰め込んできたこともあり準備に時間がかかった。しかし今日は装備類の点検も兼ねてあくまで足慣らしである。無線を持つのも昨シーズン以来。いつも行動を共にしているメンバーを数えてみれば8名ほどいたのだが、準備を完了した者からのんびりと歩き出してゆく。久しぶりにスキーで歩く感触が懐かしい。いつのまにかスキーシーズンが自然と始まったのを実感した。

 今回ははじめからシールで歩いてゆけるのがいい。林道の積雪は70センチ前後はありそうで深いトレースが姥沢へと伸びている。先行者がすでにラッセルしてくれているので後続はトレースにそって歩いてゆくだけだった。少しは交替したい気持ちもあるのだが先行者はかなり早く出発したらしく全然追いつけなかった。いつもの電柱下も積雪量は十分でこれぐらいあればらくらくスキーで滑ってこれそうだった。

 姥沢が近づくにつれて風雪が強まってくる。正面の姥ガ岳は分厚い雪雲に覆われていて全く見えなかった。リフト下駅で一休みしているとブログで知り合った人から声を掛けられる。山スキーの世界は狭い。みんな考えることは同じだなあと思わずにいられなかった。リフト乗り場から鉄塔下の積雪はさらに増した。ラッセルしてくれているトップはかなりたいへんだろうと思った。リフト上駅には志津温泉から3時間かかって到着した。飛ばされるほどではないものの風雪は激しくなるばかりで月山の標識もうっすらと見えるのみ。予報では午後から回復するはずだったがそんな兆しは微塵も見られない。リフト乗り場の下に少しスペースがあってみんなそこに潜り込んだ。いつのまにか内部はコンパネでふさがれていてここだけは風雪も入らず別世界。この天然のシェルターを利用しながらしばらくランチタイムを楽しんだ。

 鉄塔下は予想外のパウダーだった。途中で下った人のシュプールで雪面は少し荒れているものの積雪量が半端でないだけに少しも支障にはならない。普通の板ではなかなか快適な滑りにはならないはずで今日はファットを持ってきて正解だったようだ。久しぶりの浮遊感を楽しみながら鉄塔下を一気に下った。一方ベテランの山○さんが意外にも遅れているらしくいくら待っても降りてくる様子がない。あとでわかったのだが新調したウロコ板がほとんど滑らず難儀しているらしかった。まあこんなことも初滑りならではのプチアクシデントもいえそうだ。その後は電柱下を右へ左へと滑りながら降りて行き林道をショートカットしてゆく。最後の方になると太ももが攣りそうになり制動もほとんど効かなくなっていた。体調もいまひとつで、さらに体力がなくなっている中をなんとか下ってこれたのは、予想以上ともいえる積雪の多さと軽い新雪のおかげである。両足は痙攣寸前だったが終わってみれば豊富な積雪にも恵まれて例年にはないような快適な初滑りの一日となった。


雪が降り止まない志津温泉


駐車場から深々としたトレースが伸びて行きました


電柱コースもかなりの積雪です


正面の姥ケ岳は全然見えない(姥沢)


雪が吹きすさぶリフト上駅


無料休憩所も寒気が厳しく休憩する気分にはなれない


風雪に耐えながら二日続けて登ってきた○野さん


スキーをはずすと腰まで埋まりました


一刻も早くビバークです


シェルターの内部は極楽でした


至福のひとときは山スキーの楽しみ


ランチタイムを終えても天候は回復しませんでした


林道まで降りてきたところでようやく一息です


志津温泉の駐車スペース
車はだいぶ少なくなっていました


いつのまにか路肩にもたくさんの車が


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