山 行 記 録

【平成27年7月19日/蔵王連峰 笹谷峠〜雁戸山〜南雁戸山】



涼風が吹き渡る南雁戸山直下



【メンバー】2名(A・T@宮城さん)
【山行形態】日帰り
【山域】蔵王連峰
【山名と標高】雁戸山1,484.6m、南雁戸山1486m
【地形図】(2.5万)笹谷峠、(20万)仙台
【天候】曇り時々晴れ
【参考タイム】
 笹谷峠8:30〜関沢分岐9:00〜新山分岐10:00〜雁戸山10:20〜南雁戸山10:50-11:35〜雁戸山12:00〜新山分岐12:30〜 笹谷峠13:50

【概要】
 台風による巻き返しため笹谷峠は強風が吹き荒れていた。駐車場はすでにスペースがないほどで、この登山口の人気のほどが伺えるようである。準備をしていると隣にとまった車から見覚えのある人が下りてきた。同じ山岳会に所属している宮城のTさんだった。Tさんとは先月の朝日連峰山開き以来であり、こんな偶然もあるのだなあとお互いに苦笑い。こんなことから一緒に南雁戸山に登ることになったものである。

 当初、Tさんの予定は刈田岳だったらしいのだが、車から出られないほどの強風と濃霧のため、急遽こちらに転進してきたようであった。笹谷峠も飛ばされそうなほどの風なのだが、刈田岳からみればそよ風程度というのだからそのすさまじさが想像されるというもの。しかし、この風のおかげで今日は熱射病とは無縁の1日を過ごせそうだった。

 登山道は道刈りがされていて歩きやすい。ほとんどの登山者は山形神室方面に向かったらしく出会う人もかなり少なかった。新山分岐までの緩やかな勾配を登ってゆくとそこからは森林限界。見上げると蟻の戸渡りの岩稜が山頂へと続いている。樹林帯から抜け出したことで風はさらに強まったが、蔵王ダムから吹き上がる風は心地よいばかりである。この時期は暑さが一番の悩みの種なのだが今日はその心配は無用だった。

 雁戸山には所要1時間50分ほどで着く。登山者が二人いるだけの静かな山頂だった。遮るものがない山頂からは朝日連峰や月山、葉山と展望は抜群で、縦走路の先には刈田岳や熊野岳の山塊がひときわ大きい。眼下には蔵王ダム、山形市街地が広がっており、この展望をひととおり楽しんでから南雁戸山へと向かった。

 南雁戸山までは大下りが待っている。ここはいつも唖然とするほどの急斜面で、コル付近を歩いている登山者が豆粒のようにしか見えない。またこの区間は花が多いことでも知られている。ミヤマシャジン、ミネウスソキソウ、シモツケソウ、ウツボグサ、ハクサンフウロ、ニガナ、シロバナニガナ、クガイソウなどが咲いている。南雁戸山には雁戸山からちょうど30分で着いた。いつもの所要時間だった。誰もいない山頂でザックをおろしさっそくランチタイム。のんびり小一時間ほど休んでから山頂を後にする。登りはじめのころの強風は収まっていたが、それでも涼しい風が稜線を吹き渡る。こんなに快適な山歩きになるとは想像もしていなかっただけに、今日の好天に感謝するばかりである。この強風のために花の写真はほとんど撮れなかったがそんな贅沢をいってはいけない。意外な人と出会ったおかげで楽しく充実した山日和の1日が終わりそうだった。


笹谷峠


爽やかな風が吹き渡る山頂
暑さを覚悟していただけに今日の快適さが信じられません


眼下には山形自動車道と山形の市街地


山頂からは熊野岳や地蔵岳が至近距離に
左端には刈田岳やレストハウスまで見えます


久しぶりに南雁戸山に向かいます
(笹雁新道分岐付近)


南雁戸山はこの奥


ようやく南雁戸山に到着しました
雁戸山と違って静かな山頂でした


二人でのんびりとランチタイムを楽しみました


南雁戸山(中央奥)から引き返してきました
大下りの途中です


雁戸山からの下り
前方は蟻の戸渡りのピーク


ミヤマシャジン(蟻の戸渡り)


クガイソウ(南雁戸山)


ミネウスユキソウ(南雁戸山)

inserted by FC2 system