山 行 記 録

【平成27年7月7日/吾妻連峰 若女平〜西吾妻山〜新高湯温泉〜白布温泉】



ワタスゲの大群落(西吾妻小屋近く)



【メンバー】単独
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】吾妻連峰
【山名と標高】 西吾妻山 2035m
【地形図 2.5万】天元台、白布温泉、吾妻山
【天候】曇り時々晴れ
【参考タイム】
若女平登山口8:35〜小和清水9:30〜若女平10:00〜西吾妻小屋12:10-13:20〜天狗岩〜梵天岩〜大凹〜北望台15:15〜新高湯温泉下山口16:00〜新高湯温泉16:15〜湯本駅前16:45〜若女平登山口17:10

【概要】
 梅雨の晴れ間なのか朝から日差しが降り注ぐ。登山道は朝方まで降り続いた雨のため小川のようになっていたが、小坂の急坂を登るあたりからようやく登山道が乾きはじめた。今日は歩き始めから異様に足が重くゆったりとしたペースである。小和清水では3リットルほど汲んだ。岩場からしたたり落ちるこの冷たい湧き水は疲れた体を癒してくれるようだった。

 ときどき涼風が樹林帯を吹き抜ける。その心地よさは死んでいた細胞が生き返るようだった。若女平の平坦部を過ぎると登りいっそうとなった。ただでさえスローペースのところに、途中でタケノコを見つけるものだから余計に時間がかかった。稜線に飛び出すと視界が広がった。しかし分厚い雲が覆っていていつのまにか日差しは無くなっている。雨が降り出すことはなさそうだったが青空がないのが少し残念だった。登り始めてからここまでおよそ4時間。いつもよりも1時間ほど余計に時間がかかっている。疲れていてもう一歩も動けないほどだった。

 少し進むと目の前に大きな湿原が広がった。ここでは大群生したワタスゲの白い綿穂が一斉に風に揺れている。この初夏の風物詩ともいえる風景を眺めているだけでこれまでの疲れが吹き飛ぶようだった。木道に座りタケノコを処理しながらラーメンを作る。目の前を一人、二人と登山者が通り過ぎてゆく。平日のためか静かな山の稜線だった。下界は真夏日のようだったが2000mの稜線はさすがに涼しく高山の快適さをあらためて思った。ここでは1時間以上ものんびりとしていた。

 休憩を終えて天狗岩から梵天岩へと進む。この辺りも登山者は少なく木道を歩く人もまばらだった。いろは沼の湿原ではワタスゲ、チングルマ、コバイケイソウ、イワイチョウが盛りを見せている。本格的な夏を迎え花々が一斉に咲き競っている感じだった。大凹への途上ではキヌガサソウの群落に出会った。登山道からは少しはずれているが、吾妻連峰では初めて見るキヌガサソウだった。

 カモシカ展望台へは結構つらい登りだった。たいした標高差はないのに今日は足かせを嵌められたように重い。人形石の分岐付近で再び大休止。単独なので時間を気にする必要もないのだが日没まで下ればいいのだと思ったら少しだけ気が楽になる。北望台からはのんびりとゲレンデを下る。他に歩いて下る人もなくリフトに乗っている人もごくわずか。ロープウェイの天元台高原駅からは新高湯温泉への登山道を下ってゆく。すでに16時を過ぎていて樹林帯は日没のような薄暗さに包まれる。ペースはさらに落ちて行くばかりである。このぶんだと今日の行動時間は9時間にもなりそうだった。予想以上の疲れにほとほとまいっていた。新高湯温泉まで降り立つとようやく登山道から解放された。体中汗まみれだった。ボクは両足を引きずるようにしながら白布温泉への車道を歩きだした。


木道でのランチタイム
途中で採ったタケノコが唯一の食材でした


一品入るだけでプチ豪華(?)なラーメン


いろは沼の池塘
ワタスゲ、チングルマ、コバイケイソウ、イワイチョウが盛りでした


いろは沼
遠方は中吾妻山(一切経山は雲の中)


まだ雪渓の残る大凹付近
コイワカガミとミツバオウレンが満開です


ひっそりとした趣のある新高湯温泉
ここまで下れば残りは30分程度
疲労感が大きくここで大休止をとりました

西吾妻山周辺の花(花名省略)



軌跡図

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