山 行 記 録

【平成27年5月9日/勧進代尾根〜長井葉山〜白兎尾根



新緑がまぶしい勧進代尾根のブナ林



【メンバー】7名(新野、伊藤孝、伊藤賢、清水、東海林、遠藤、蒲生)
【山行形態】日帰り
【山域】朝日連峰
【山名と標高】長井葉山1,210m
【地形図】(2.5万)長井葉山、(20万)村上
【天候】曇り
【温泉】長井市 温泉桜湯 400円
【参考タイム】林道ゲート7:40〜勧進代登山口8:15〜稜線分岐10:00〜葉山山荘11:00-12:20〜奥ノ院12:30〜葉山森林公園14:55

【概要】
 今日は私的な山の会のオープニング事業の長井葉山。今回は勧進代尾根から白兎尾根を下る予定のため、車を2台葉山森林公園にデポしてから勧進代登山口に向かった。翌日は同じ行程で葉山民衆登山が予定されており、いわば先鞭をつけようというものである。勧進代尾根は昨年も歩いているが同行のメンバーはみんな初めて。葉山森林公園も勧進代登山口にもほかに車はなく、今日はあまり登山者がいないようだった。

 勧進代コースはしばらく林道から始まる。先週までは毎週山スキーだったのだがこうして何の違和感もなく夏山モードに切り替わってゆくのが不思議だった。かんかね館跡の標識を過ぎると土砂が崩れている。さらに雪崩による残雪が道を塞いでいたりしたが通過には支障はなかった。30分ほどすると勧進代登山口につく。標識などは残雪に隠れていて初めてならばここが尾根の取り付きとは誰にもわからないだろうと重う。見上げるとかなり高い位置に赤いテープが1本ぶら下がっているだけだった。

 残雪は取付付近だけですぐに鬱蒼とした林間に入って行く。沢筋に雪渓は残っているが登山道には雪はない。ほどなく尾根に登り着く。ここは南沢コースとの合流点だが南沢口からはもう何年も登っていない。小休止を終えて本格的に尾根を登り始めた。

 今年の融雪はどこも早かったらしいが、ここ朝日連峰の東面は全般に雪解けはかなり遅かったようで、この尾根沿いもつい数日前までは残雪に覆われていた痕跡が至るところに見られた。傍らにはイワウチワやカタクリ、ショウジバカマなど初春の花が盛りだった。まもなくすると葉山の稜線が望めるようになる。ブナの新緑と残雪の稜線が青空に映えて美しくあらためてこの時期の葉山登山の楽しさを思った。

 標高800m付近から登山道にも残雪が現れるようになり、そこからは雪上歩きとなる。斜度もでてくるところでしばらく高みをめざして黙々登って行く。葉山の稜線が近づくとようやく視界が開けてきて長井市内が一望となった。オケサ堀コースとの分岐点到着は午前10時で小屋までは小一時間の距離。目印となっている別れの一本杉はほとんど枯れかかっていた。

 稜線は全て残雪に覆われていた。よく探せば夏道もあるのだろうが、この時期はまだ潅木が夏道を遮っている箇所も多いので雪上歩きの方がはるかに楽である。二つの小高い高みを乗っ越して行けば鍋割の直下に着く。ここの急斜面を登り切れば葉山山荘まではまもなくだった。

 葉山山荘には分岐からちょうど1時間かかった。白兎尾根から登ってきた単独の登山者が神社のそばで休憩中だった。晴れていればここから大朝日岳が望めるのだが今日はあいにくの曇天で展望はない。まずは一休みというわけでさっそく山荘の2階にあがって休憩となった。翌日の民衆登山に使用するためなのか、多くの食料品が小屋の片隅にデポされていた。ちょうど登ってきたと思われる登山者の話し声が小屋の外から頻繁に伝わってくる。しばらくすると8名ほどのグループが山荘に入ってきたたため、テーブルを明け渡して我々は隣でしばらく昼寝となった。

 下山をする前に奥ノ院に向かう。非常に風が強いためレインウエアを羽織った。お田代湿原はちょうど融雪が始まったばかりでまだ植物などは見られない。奥ノ院は祝瓶山、柴倉山、三体山などの台展望台でもある。その背後には飯豊連峰もくっきりと見えるのだが今日はあいにくの曇り空。小雨というほどではないものの時折雨粒も落ちてくる有り様で、午後から晴れるだろうと言う予報は全く大ハズレだった。天候は逆にますます悪くなるような気配さえ漂っていて、祝瓶山や三体連山が見えただけでもよしとしなければならないようだった。

 白兎尾根も上部付近はほとんど残雪に覆われていたが、今日登ってきた人達のトレースが雪上に残っていて、道迷いの心配はなさそうだった。雪のあるこの時期は、夏道を歩くよりもはるかに早く、かつ楽に下れるので快適である。左手に白鷹山が見えてくれば下りの行程も半分。展望はなくなるがブナの新緑を楽しみながらの残雪歩きはしばらく続きそうだった。


 
しばらく林道歩きが続きます


残雪や倒木で林道が塞がれています


タムシバやヤシオツツジが盛りでした


ブナの新緑


雪道をつなぎながら鍋割直下に出ます


葉山山荘


御田代湿原もようやく雪解けです


かろうじて祝瓶山が見えました


白鷹町を眼下に白兎尾根を下ります


しばらく残雪歩きが続きました


ルート

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