山 行 記 録

【平成26年12月7日/蔵王連峰 坊平高原〜お田ノ神避難小屋】



気持ちの良いハイクアップです



【メンバー】単独
【山行形態】山スキー、日帰り
【山域】蔵王連峰
【山名と標高】刈田岳1,758m(※お田ノ神避難小屋まで)
【地形図】(2.5万)蔵王山、(20万)仙台
【天候】曇り
【参考タイム】
ライザ駐車場9:00〜お田ノ神避難小屋11:15-11:45〜駐車場13:00

【概要】
 昨日まで強い寒波が入り県内は大雪警報が出ていた。こんなときの月山は猛ラッセルで滑りにもならないだろうと行き先に悩むところ。あいかわらず闘病中で体調も今ひとつだったが、一方ではライザスキー場がまだオープン前ということを思いだし、移動時間も短くてすむ坊平高原に出かけてみることにした。この時期のライザは穴場中の穴場といえなくもない。スキー場のオープン前は雪さえあればゲレンデそのものがオープンバーンを楽しめるという絶好の場所なのだ。天候はあまり期待できないようだったが、日頃の運動不足解消と足慣らしになればいいのだと割り切ることにした。

 ライザスキー場は濃霧に包まれていた。駐車場には一番乗り。山スキーヤーが誰もいないというのが不思議だった。しかしホワイトアウトというほどでもなく、これから晴れることを期待して一人駐車場から歩き出す。スキー場では週末のオープンに備えて関係者が作業を始めているところだった。

 ゲレンデの急斜面手前で突然トレースがあらわれる。どうやらエコーラインの除雪終点からショートカットで登ってきたようだった。今日は一人きりかと思ったらやはり同じことを考える人はいるもので4〜5人の踏み跡が上へ上へと続いていた。天候はあいかわらずだったが、目の前には大きな一枚バーンが広がり、ラッセルといってもスキー靴程度沈むだけという、パウダーとしては絶好の条件だった。この条件を見逃す手はなさそうだ。どうせ上部は視界もなさそうなので、ゴンドラ終点から無木立の急斜面を一本滑ってみることにした。シールをはがしていると早くも一人上から下ってくる人がいて颯爽と目の前を滑ってゆく。滑降は快適だった。雪面からの抵抗感がほとんどないこの浮遊感は久しぶりだった。標高差にして150メートル足らずだったが、この感触に気をよくして再びシールを貼り直した。

 リフト終点から少しヤブが目立ち始める。まあこの時期はいつもの風景だが滑るにはそれほど支障はない。エコーラインを横切る付近で一人下ってくる人とスライドした。お田ノ神から引き返してきたという福島の人だった。小屋では2人ほど休んでいる様子。石碑を通り過ぎると吹きさらしとなり風が強まってくる。ゲレンデの穏やかさとは別世界だった。視界もあまりないので先人のトレースをたよりにお田ノ神避難小屋まで黙々と登った。

 山小屋では若い2人組が休んでいた。すでにストーブに火が入っており小屋の中は信じられないくらいの温かさ。外の厳しい寒気からみれば天国のようだった。山スキーの話などをしているとたちまち時間が過ぎて行く。山小屋から出ても天候は一向に変わりがなく、むしろ悪化しているようだった。リフト上駅までは滑りの楽しみはほとんどない。しばらく雪交じりの強い西風に向かってゆくだけだった。ヤブ気味の緩斜面をなんとかかんとか下りきれば後は快適な雪原が広がっている。気温が低いおかげで雪は願ってもない軽めの上質パウダー。スピードに乗りながら一気に滑ってゆくと登りの苦労がわすれるようだった。

 眼下にスキーセンターが見えてくる付近で見覚えのあるスキーヤーと出会った。近づけばやはり山形の○部さんだった。○部さんは朝早くからそこらじゅうの斜面を滑りまくっている様子。しばらく立ち話をしながらこの時期考えることは同じだなあとお互いに苦笑い。その後、ボクはまたまたシールを貼り直し、この急斜面のパウダーを楽しんだものの、疲れもあって早めに切り上げることにした。両足はとっくに痙攣を始めており、筋力や体力の限界を感じるばかりだった。


ときどき晴れる兆しが見えました


幻想的な風景です


避難小屋


目の覚めるような青空が広がりました

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