一瞬だけ晴れた姥ケ岳
【概要】
今シーズン初めての山スキー。先週末の寒波のおかげで月山にもようやく冬山の便りが聞こえ始めてきた。しかし、この１週間は気温も高く積雪が増えている様子はさっぱりない。車もネイチャーセンター近くの駐車場まで乗り入れることができるほどだった。駐車場では久しぶりの顔ぶれが揃っていた。聞いてみると今シーズンはすでに３回目だという山仲間もいる。みんな初滑りを楽しみにしている人ばかりのようだった。
ボクは久しぶりの山登りとあって最初から息があがった。メンバーについて行くのがやっとなのだ。体調不良で山歩きがほとんどできなかったツケなのだからしょうがないのだが、これでは姥沢までも届くかどうか不安がつきまとう。はじめは林道沿いに歩いて行き途中からいつものように電柱下を登ってゆく。ところどころ地肌がみえているところもあって積雪はまだまだ少ない。もう一降りも二降りもほしいところだった。
歩き始めは暑い日差しが降り注いだりして汗が流れる。ジャケットを脱ぎ捨て、次はシャツも邪魔になりザックにしまった。ますます期待がもてそうな空模様だったがそんなに月山は甘くはない。姥沢が近づくにつれて次第に薄雲が広がり出し、正面の姥ガ岳は分厚い雲に覆われていた。
リフト乗り場からは鉄塔下を登る。先行していたメンバーとはリフト上駅でようやく合流した。天候は一向に晴れる兆しはなく、リフト上駅付近は小雪混じりの強風が吹き荒れている。みんなはとっくに昼食を済ませて、ビーコン訓練をしているところだった。ボク達も訓練に加わりながら天気の回復待ち。しかし容易に回復しそうもない天候に次第にあきらめムードとなった。
リフト下はすでに荒れに荒れており、また初めての滑りというのもあってボクはいたるところで転倒を繰り返した。スキーは毎年下手になるばかりである。それでも久しぶりに味わうスキーの感触はいい。リフト乗り場まで下ればあとは林道に沿って志津温泉へと下ってゆくだけである。体力がなくなっていることもあって両足は疲労困憊。今後の山スキーに不安がよぎった一日が終わった。
