山 行 記 録

【平成26年11月16日/半田山】



日差しはあるけれど風は冷たい



【メンバー】3名(長女、妻)
【山行形態】冬山装備、日帰り
【山域】奥羽山脈南部
【山名と標高】半田山 863.1m
【地形図】(2.5万)中茂庭、桑折(20万)福島
【天候】曇り時々雨、雪
【参考タイム】
半田沼管理事務所10:00〜キャンプ場〜山上駐車場10:50〜半田山11:25-35〜半田沼管理事務所13:00

【概要】
 所用のため前日は伊達市内に泊まりだった。翌日の予定は特になかったのだがすぐ隣町の桑折町に半田山がある。そんなことから妻と娘の3人で久しぶりの山歩きに決まる。かといって自分のザックだけをとりあえず車につっこんできただけであり、山道具といってもほとんどないも同然。この時期は冬山装備が必携だったが、いささか不安を抱えながらも、間に合わせの装備に身を固めて歩き出した。

朝から薄曇りの空が広がっていた。南口登山口付近は整備の行き届いたキャンプ場が併設されている。しかしコテージやあづまやの施設などは全て冬ごもりを終えており、どこを見渡しても人の姿はなかった。カラマツ林を強風が吹き抜けて行くと上空から一斉に小さな枯れ葉が舞いおりてくる。それはまるで小雪の舞う様を見ているようでもあった。

晴れる一方のはずだった天候は予定通りにはゆかなかった。キャンプ場を過ぎる辺りから小雨が降り出してきてしまい早くも雨具を着る羽目になる。3人分はないので自分の分はツェルトをポンチョ代わりにと頭の隅で考える。大降りになればすぐにでも山は中止にするつもりだった。しかし今日の天候は変わりやすい。まもなく青空が広がり始めるとまぶしいほどの日差しが降り注いだ。

樹林帯を抜けると見晴らしが利くようになる。木々は全て落葉を終えていていつ降雪があってもおかしくない光景が続く。いったん車道にでるとすぐ先に山上駐車場がある。この頃から風がますます強まってくる。夕暮れのような薄暗さに包まれると思うまもなく雪が舞ってきた。一応、冬用の下着などは着ているもののこの急激な天候の急変に体温が一気に奪われてしまった。

 半田山には1時間半ほどかかって到着した。地元の登山者が3名休憩中だった。おおきな鍋を囲みながら熱々のうどんを食べている。ここまでめまぐるしく変わる天候に一喜一憂させられたが、山頂ではいつのまにか雪は止んでいた。初冬の柔らかい日差しが降り注いでいる。この陽光に気をよくして、ボク達はコンビニから仕入れてきた簡単な行動食を食べながらすこし休憩だ。今回は山頂までゆけるかどうか不安だっただけに心地良い達成感に満たされる。眼下には桑折町や国見町の市街地が広がり、阿武隈川の向こう側には霊山の大きな山塊が横たわっていた。

 下りは無難に元の道を引き返す。何年かぶりの山歩きに疲れたのか長女は登りよりもペースがだいぶ落ちていた。様子を伺っていると膝が少し痛み始めているようだった。薄黒い雪雲が空全体を覆い始めていたが、少し経つと再びまぶしい日射しが戻ったりする。今日は一気に晴れるということはなく、こんな天候の繰り返しのようだった。それでも紅葉に陽光が降り注ぐと信じられないほどの輝きをみせ、本格的な冬山の到来を前にして、半田山はつかの間、晩秋の華やかさに包まれた。嫁いでしまった長女とはなかなか一緒に歩く機会がなくなっていただけに、ハイキングコースとはいえ、ボクは今回の久しぶりの山歩きには人一倍心が満たされた気がした。


半田沼管理所から半田山を仰ぎます

一時小雪が舞いました


ようやく山頂に到着です


三角点には三角点と標柱があります

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