地元の人たちが森林公園の草刈り作業中だった。また鳥居の登山口には軽トラなどか7、8台も止まっている。登山道整備でもあるのだろうかと雨の中、白兎尾根へと取り付いた。1時間もするとこの関係者がちらほらと下ってきた。山岳会による草刈りかと思ったらそうではなかった。葉山神社は今年20年に一度の式年お建替にあたっているのをこの春知ったばかりだが、いよいよその建て替え工事が行われるらしく、今日は地元の氏子衆によるその下準備と草刈り作業らしかった。山登りなど経験がない人もいて下りで膝を痛めている人もいるようである。全部で10人はいたのだろうか。姥石付近で最後の人を見送るとようやく登山道に静けさが戻った。
2基ある葉山神社のうち右側の建物はすでに取り壊され、土台のようなものだけが置かれていた。あとはすでにできあがっているという神社を下界からヘリで運ぶだけのようだった。いつものように神社に参拝を済ませて小屋で一休み。濡れて重くなったカッパを脱ぎ捨てる。雨のためなのか湿気のためなのか分からないが全身ずぶ濡れだった。Tシャツを着替えるとさっぱりとした。どうせまた濡れるのだからとカッパはザックにしまった。
小屋をでると雨は小降りになっていた。水がほとんどなくなっていたので久しぶりに水場に立ち寄ってみる。雨のせいか雪崩のためかわからなかったが水場の周りが崩落していてかなり狭くなっている。まもなくここに下りてくるのも困難になりつつあるように見える。岩壁から滴り落ちるここの清水はまるで氷水のようである。手が切れるほどの冷たさに疲れが一気に吹き飛びそうだった。
式年お建替を待つばかりの葉山神社 |
切れるような冷たい鉾立清水 |
眼下に長井市内 |
市街地の奥に吾妻連峰が浮かぶ |