山 行 記 録

【平成26年6月1日/古寺鉱泉から小朝日岳】



飯豊連峰(小朝日岳から)



【メンバー】単独
【山行形態】日帰り
【山域】朝日連峰
【山名と標高】古寺山1,501m、小朝日岳1647m
【地形図】(2.5万)朝日岳、(20万)村上
【天候】晴れ
【温泉】朝日町 西五百川温泉150円
【参考タイム】
古寺鉱泉7:00〜古寺山9:50〜小朝日岳10:40-11:20〜古寺山12:00〜古寺鉱泉14:00

【概要】
 このところ真夏を思わせるような高温が続いている。いささか夏ばて気味だったが久しぶりに大朝日岳を登ろうと自宅をでた。ところが木川ダムへの林道が通行止めのため途中で引き返し、あらためて朝日自然観の林道を迂回したことから出発までに思わぬ時間を要してしまった。

 古寺鉱泉の周囲ではシラネアオイが満開となっていた。体調がいまひとつなのでのんびりと尾根を歩いてゆく。この時期はタムシバやムラサキヤシオが盛りだった。途中で早くも小屋泊まりの人が下ってくる。挨拶をしたら見覚えのある人。昨年の頼母木小屋でも一緒だった寒河江の東○林氏だった。あいかわらずタフな人である。その少し先から残雪が現れる。一服清水は渾々と湧き出ている。周りではリュウキンカが咲く。ザックをおろしてしばし渇いた喉を潤した。

 水場から先はほとんど雪道となった。ハナヌキ峰のトラバースはいつもより急斜面のため軽アイゼンを装着する。残雪は昨年と同じようだが幾分雪は少なめにも見える。このあたりからブヨの大群がまとわりつくようになる。これには鬱陶しいばかりで登る気力が一気に削がれてしまった。

 真っ青な青空とまぶしい残雪。そしてブナの新緑はこの時期ならではの光景。うっとりするばかりだが異様なほどの疲れも感じていてペースは遅くなる一方だった。古寺山への大雪堤を上がると朝日連峰のすばらしい展望が広がる。ここで龍門小屋泊まりだったという二人連れとスライドした。若い二人だったがその有り余るような体力がついついうらやましくなってしまった。この区間は残雪の朝日連峰を眺めながら歩けるとっておきの場所。これまでとはあきらかに違う別世界を堪能する。ハナヌキ峰の頭上には月山がぽっかりと浮かんでいた。

 古寺山では疲労困憊のために長めの休憩をとる。小朝日岳が眼前に迫り大朝日岳も至近距離になる。ミネザクラの向こう側には龍門岳、寒江山、以東岳など見えた。しかし、体調がよほど悪いのだろう。すでに今日の大朝日岳はあきらめモードになっている。小朝日岳の巻道の選択肢もあったがその気力もなくなっていた。

 小朝日岳でも大量のブヨが襲いかかる。虫除けスプレーや薄荷などを頻繁に振りかけてみるもののほとんど効果がない。少しでも風のありそうなピークまで降りて休むことにした。このピークから少し下ればそこはもう熊越。大朝日岳はすぐにでも手が届きそうなのだが体調がすぐれないときの無理は禁物。今日はここまでだ。駐車場には6、7台ほど車があったというのに今日出会ったのは先ほどの二組だけと少ない。稜線を見渡しても不思議に登山者がみあたらなかった。

 小朝日岳からは絶景が広がっていた。中腹付近の残雪は少なかったが大朝日岳付近はまだ大量の残雪に覆われている。特に中岳や西朝日岳は一面真っ白で、GWの朝日連峰を見ているようだ。飯豊連峰はというと稜線付近が妖しいほどに輝きまるで空に浮かんでいるようにも見える。昼近くになり気温はますます上昇してきていた。この暑さの中下山することを思うと気が重くなるばかりだった。


古寺鉱泉


一服清水


月山


ブナ林


以東岳(古寺山直下)


中岳と西朝日岳


小朝日岳と大朝日岳


鳥原山


ミネザクラと月山


ミネザクラと竜門山


タムシバ


古寺山


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