山 行 記 録

【平成26年4月20日/月山〜肘折】



千本桜にて



【メンバー】6名(柴田、上野、荒谷、神田、大江、蒲生)
【山行形態】山スキー、日帰り
【山域】月山
【山名と標高】月山 1984m
【天候】晴れ(快晴)
【温泉】西川町道の駅「水沢温泉館」300円
【参考タイム】
姥沢7:20〜リフト上駅8:20〜月山頂上10:00-20〜千本桜10:30〜立谷沢橋11:00〜念仏ヶ原12:00-12:40〜小岳13:15〜978m14:00〜ネコマタ沢上部14:20〜778m14:40〜大森山15:40-16:00〜林道〜駐車地点16:50

【概要】
 今日は先週断念した月山肘折のリベンジ。リフトの運行開始時間に合わせて出発した。今日は先週の日曜と同様に無風快晴。月山の山頂が異様なまでに近くに見えて驚く。春の日差しが朝から降り注いでいたが雪面はまだ堅めだった。しかし先日のスーパーアイスバーンとは比べるまでもない。今回は牛首ルートではなく一本右手の南の尾根から登ることになり四谷沢の源頭部へと一気に滑ってゆく。そこからのシール登高は快適の一言。今日はスキーアイゼンも不要だった。登るに従い朝日連峰、飯豊連峰などすべてが見渡せるまでになる。順調に登ってゆくとそこは胎内岩も近い場所。このままでも肘折ルートに下ってゆけそうだったが一応月山の山頂を踏む。山頂神社には1時間40分の所要時間。ボク達は一番乗りで到着したらしくまだ周りには誰もいない。しばらくすると牛首や南尾根から登ってきた人がちらほらと現れる。その人達もまさか山頂に人がいるとは思わなかったのだろう。あまりに早いボク達をみてどこから登ってきたのかと訝しんでいた。

 大雪城の滑走は快適すぎるほどだった。雪はフラットでスキーが引っかかるという要素は皆無。ウインドクラストした表面がわずかに解け始めているという、スキーにとっては極上の部類に入るもの。ほとんどノンストップで千本桜へと一直線である。例年だと大雪城は昼頃になるため雪は重くなることが多く快適とはゆかないのだが、今日はまだ早い時間帯とあってこれまででも最高の雪質といえそうだった。千本桜には燦々と春の陽光が降り注ぐ。休憩するには最適な場所でのんびりとした時間を過ごした。仰ぎ見る月山山頂は目前だがあまりに遠くなりすぎてしまい人の姿などは全く見えなかった。

 千本桜の急斜面は割れが入っていたがまだまだ余裕で滑れる。しばらくスキー向きの緩斜面を飛ばしてゆき、一気に立谷沢川への急斜面のポイントへと到達。スキーが走るためにここまで実に早いという印象である。気温もかなり上がってきていたがまだまだ雪は滑りやすく次々と沢底へと降り立ってゆく。時間はちょうど11時。月山山頂から立谷沢橋までの標高差1000mを正味30分もかかっていない計算だった。

 のんびりと休んだ後はシールを貼って一路念仏ヶ原をめざす。山頂から一気に滑ってきたためか両足は攣りそうなほどに疲れていて足をダマシダマシ登ってゆく。立谷沢川からシールを貼りひと登りすると広大な念仏ヶ原に出る。振り返ると今滑降してきたばかりの月山の東斜面が昼の日差しを受けて鈍く光る。千本桜を遠望するとボク達のトレースが見えた。念仏小屋付近まできてみると、大雪原が広がっているだけで小屋の姿はどこにもなかった。小屋はまだ数メートルもの分厚い雪の下に埋まったままで痕跡さえ見られなかった。時間はちょうど12時とあってボク達は窪地で大休止をとることにした。昨日、幕営した人が何人かいたらしくテン場の名残がまだ残っている。昼の陽光を浴び昼食を食べながらわいわいと楽しい時間が過ぎていった。

 次の休憩ポイントは小岳となる。まもなく大きな村山葉山が正面となり左手には牛の背中のような小岳が現れる。念仏小屋から小岳までは30分ちょっと。ピークでのんびりと小休止をとればいよいよ滑降第2ステージの始まりだ。爽やかな春風を体いっぱいに受けながら赤砂沢沿いに滑ってゆく。春のザラメ雪は楽しいばかりであった。

 978m峰への登り返しからはネコマタ沢の急斜面が待っている。今年のネコマタ沢は割合にフラットなのだが早くもかなりのクラックが入っていて一気には滑ってゆけそうもなかった。これも今年の大雪が原因だろうがここは安全に下ることに専念する。プチアクシデントのようなものもあったが大事には至らず一路ネコマタ沢の末端へと滑り込む。天候に恵まれると何をしても楽しいばかりで皆の顔からは笑顔が絶えなかった。778m峰に上がり尾根をトラバース気味に進むと、大森山直下からは最後の急斜面が待っている。何回もの登り返しがあったがここが最後の登りとなる。幸いに先行者達のステップが残っていてツボ足でも支障はなかった。疲れ切った両足をなだめすかしながら稜線にでると大森山の山頂だった。到着は15時40分。いくら快適に下ってきたとはいえ、ボクは昨日の葉山の疲れも残っていて疲労困憊。他のメンバーはさほど疲れもないのか余裕の表情で談笑に花を咲かせている。ザックをおろして最後のコーヒータイムを楽しんだ。

 大森山まで来れば長かった行程もいよいよエンディングが近い。あとは急斜面を滑り林道を下れば肘折温泉なのである。大森山からの急斜面も雪面はかなりフラット。降り立ったところからは沢沿いのルートで林道へと降り立った。そして林道の途中からはいつものようにショートカットコースをたどりながら最後の滑降を楽しむ。ゴールの朝日台は目前に迫っていた。こうしてみると9年ぶりのワンディ月山肘折は予想以上に快適で楽しいものだった。これもみな雪質と天候、そして同行の山仲間のおかげだろうと感謝せずにはいられない。前方に前日のうちにデポしていてくれた車が見えてきて今年の肘折ツアーが終了した。
※動画はBGM(1回だけ流れます)の後でどうぞ



リフト乗り場へ向かう


月山への南尾根をゆく


南尾根を登る


山頂が目前


月山神社と鳥海山


千本桜


千本桜の滑降


念仏ヶ原をゆく


念仏小屋付近に立つ(背景は月山)


小岳への登り


小岳からの滑降


大森山の登り


大森山山頂


大森山


肘折温泉に到着


月山で一息をつく


月山でパチリ


千本桜下から望む念仏ヶ原


念仏小屋で大休止です


赤砂沢から978mへの登り


778mP付近


大森山直下にて


 ルート

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