山 行 記 録

【平成25年9月29日/朝日連峰 草岡口〜おけさ堀〜葉山山荘〜奥ノ院】



祝瓶山(奥ノ院から)



【メンバー】単独
【山行形態】日帰り
【山域】朝日連峰
【山名と標高】葉山1200m
【地形図】(2.5万)羽前葉山、(20万)村上
【天候】快晴
【温泉】長井市卯の花温泉「はぎの湯」450円
【参考タイム】
登山口8:10〜オケサ堀9:35〜嘉永堰10:15〜勧進代分岐10:18〜昭和堰分岐10:26〜葉山山荘10:50〜奥ノ院11:00-11:30〜オケサ堀12:40〜登山口14:00(総上昇量902m、沿面距離15.4km)

【概要】
 今日も朝方は野良仕事があって作業を終えたときには遠出する気分ではなくなっていた。とすると今日も近くの里山歩きか。長井葉山にはすでに今シーズン4回登っているがオケサ堀コースは残雪期の5月以来となる。雪のない山道となると久しぶりだった。

 7月の豪雨水害により林道がかなり荒れているということを聞いていたので縄文の森駐車場から出発する。駐車場から見上げるときらめくような青空が眩しかった。車は1台もなく今日も一人旅のようだった。以前は大石大明神手前の駐車スペースに車を止めていたのだが、そこまでの区間は懸念していたとおり昨日の頭殿山を思わせるような悪路となっていた。豪雨の爪痕はその先も至る所に残っていて目を見張った。砂防堰堤から少し進んだ地点からは登山道が消失していて河原同然となっており、その先では登山道が崩れ落ちているところもある。どこが山道か不明瞭になっていて初めての人であれば迷いそうな状況に変わり果てていた。
 
 昔の朝日軍道を忍ばせるようなところからは道幅が広くなり問題なく歩けるようになる。オケサ堀まで登れば行程のおよそ半分。ここからが本格的な山登りとなる。まだ日が差さない樹林帯はかなり肌寒く、これまで流れた汗も一気に引っ込んでゆくようだった。勧進代尾根が目前となると燦々とした陽の光が降り注ぐようになり、秋山本来の華やかさに満ちてくる。標高はおよそ1000m。ここからは長井市や白鷹町が見渡せる、とっておきの展望場所となっているのだが、この時期は少し樹木が視界を遮っている。明るい日の光の中、吹き渡る風は涼しい。まだ本格的な紅葉には早かったがそれでも赤や黄色に色づいた灌木も多く、この長井葉山はすっかり秋の気配に包まれていた。勧進代コースの分岐点と過ぎると前方に女性の登山者が歩いているのが見えた。追いついたときに話しかけてみるとやはり勧進代コースを登ってきたらしかった。
  
 昭和堰分岐を過ぎるとまもなく急坂直下となる。ここを登り切れば葉山山荘は目前。このピークは1217mぐらいあって葉山山荘よりもわずかばかり高い今日のコースにおける最高点となる。このピークからひと下りして緩やかに登り返すと葉山山荘だった。山荘周辺には人の気配もなく静寂さに満ちている。今日も無事に登れたことに感謝して葉山神社に手をあわせる。参拝後は御田代湿原に立ち寄ってみる。草紅葉は始まっているものの灌木類の紅葉にはまだ2週間ほど早いようだった。

 奥ノ院着にはちょうど11時着。今日は3時間弱の所要時間である。急いで登ったつもりはなかったのだが結構両足は疲れている。少し屈伸運動をしてから休憩とることにした。昨日とは違って上空には雲一つなく、今日の山頂からの展望は文句なし。空気がかなり澄んでいるからだろう。吾妻連峰や飯豊連峰がはっきりと見えていて、特に石転ビ沢の雪渓は鮮明だった。もちろん三体連山や祝瓶山は至近距離に聳えていてこの長井葉山と対峙している。この大展望を楽しんでいると先ほど追い越した女性が登ってきて、少しすると新たな登山者が3名も登ってきた。こちらは白兎尾根から登ってきたようだった。一人旅かと思ったのだがこうして山頂に着いてみると5名もの登山者が集まるのだからこの長井葉山も人気が高いということだろう。

 下りはそれほど汗をかくこともなく一気にオケサ堀まで下った。今日は快晴にもかかわらずこの幾分長目のコースを歩く人は他に見当たらなかった。静まり返った山間に、鈴の音だけが異様な大きさで響きわたった。オケサ堀からは午前中とは逆に日陰が多くなるので、小春日和のような温かい日射しから去るのが妙に寂しくなるようだった。ボクは朝日軍道をショートカットしながら山里に降りていった。


勧進代分岐付近の紅葉


勧進代尾根からの登山者と出会いました


山荘近くの色付き


明るい葉山山荘です


初秋の御田代湿原


御田代湿原が色付き始めました


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