【概要】
県内では朝方まで雨が降り続いていた。当然ながら山の予定はなかったのだが、昼近くになり晴れ間が広がったのをみて自宅をでた。葉山は自宅から近く裏山のようなもの。夏の盛りにはあまり向かない山だが、幸いに今日は風があり気温もそれほどではなさそうだった。
公園前には軽自動車が一台だけ駐車中。こんな日でも登山者はいるのだなあと感心する。登りの途中で正午をまわったため、コンビニのおにぎり一個を腹に入れる。先客の登山者とはまもなくスライドした。山頂は風が強くて長居はできなかったといいながら下っていった。人気のない山道を黙々と登ってゆく。この時期はめぼしい花もなく、時々尾根を渡る風だけが楽しみとなる。姥石を過ぎると山頂はまもなく。
葉山山荘にはちょうど2時間で到着。人の気配もなく付近は不気味なほどの静けさが漂う。神社に参拝後は湿原を眺めたりしながら奥ノ院へと向かった。奥ノ院では寒いくらいの風が吹いていた。風はすっかり秋の気配を感じさせた。逆光のせいだろうか。祝瓶山は見えるには見えるのだが三体連山も柴倉山も、みな青みを帯びたグレーのシルエットにしかみえず山肌の色合いなどはわからなかった。
ひとり奥ノ院のピークに座り残っていた昼飯を食べながら休憩をとる。雲が一面に広がってしまい、先ほどまで少しだけ見えていた青空もなくなりかけていた。寂しい風景だったが午後になって陽が西に傾いてきたからかも知れない。薄雲と空の境界線も不明瞭な中にあってなんとか吾妻連峰だけは判別できそうだったが、この日、飯豊連峰は最後まで姿を現さなかった。