山 行 記 録

【平成25年6月22日/硯石〜不忘山〜南屏風岳】



不忘山



【メンバー】単独
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】蔵王連峰
【山名と標高】不忘山1705.3m、南屏風岳1810m
【地形図】(2.5万)蔵王山、(20万)仙台
【天候】曇り時々晴れ
【参考タイム】
硯石7:00〜不忘山9:20〜南屏風岳9:55〜不忘山10:20-10:55〜硯石13:00

【概要】
 不忘山周辺の花を目的に七ケ宿に向かう。しかし花の盛りにはちょっと遅い感じで、今回はあまりあてにはできない。それならばとトレーニングを兼ねて、できれば久しぶりに屏風岳まで足を延ばす予定。南蔵王キャンプ場で準備をしていると1台のワンボックスがやってきた。子ども達も何人かいるようだった。騒々しいのが嫌なので一足早く出発。静かな林間を歩き出す。今日は朝から薄曇りだったが、暑くない分だけ快適そうである。カラマツ林の登山道は薄暗くひんやりとした感じがした。

 樹林帯を抜け出すと大きな岩が目立つガレ場となる。雲は相変わらず多かったが雲の切れ間からときどき長老湖や蔵王山麓の山並みがのぞく。この辺りから少しずつ花が目立ち始める。サラサドウダン、ミヤマハンショウヅル、ハクサンチドリ、ウラジロヨウラク。雲が流れて前方からは不忘山から伸びる南尾根が見えた。青空と新緑と褐色のコントラストがいい。近くに鮮やかなタカネバラが咲いている。

 雲は多かったものの、ときどき青空が広がると急速に明るさが増した。不忘の碑を過ぎると山頂は目前。この辺りではイワカガミ、ウスユキソウ、ハクサンイチゲ、マイズルソウ、ミヤマキンポウゲなどが咲く。

 2時間20分で不忘山に着く。ちょっと疲れ気味のためいつもより時間がかかっている。翌日は刈田峠から屏風岳を予定しているので、今日は南屏風岳までとしようかといささか弱気。山頂の神社に参拝を済ませ、少し休憩しながら眺めを楽しむ。登山者はまだほとんどいなかったが、休んでいる間に刈田峠のほうから少しずつ増え始めてきた。落ち着いたところで南屏風岳へ向かう。コル付近は尾根の両側に沢が深く切り込む急峻な岩場。この区間ではとくにミヤマシャジンやハクサンイチゲ、ミヤマキンポウゲ、ハクサンチドリ、ミヤマウスユキソウが目立った。

 鞍部からは南屏風岳に向かって急坂の登りとなる。登り切ると一帯にはチングルマが群落となっていた。不忘山よりも雲が多く視界はあまりよくない。行き交う人達はときどき立ち止まっては写真を撮っている。みんなあくせくすることもなくのんびりと花の山を楽しんでいるようだった。

 南屏風岳には誰もいなかった。屏風岳が少々混み合っていてもここだけは割合人も少なくいつも静かだ。ガスが多くて展望はほとんどなかったが、不忘山から南屏風岳の区間のほうが花も多く、足を延ばして良かったとひとり満足する。

 不忘山に戻り昼食を兼ねて大休止。やはり屏風岳よりこちらの方がずっと晴れている。こうして山頂からの展望が楽しめれば今日の山はとっても満ち足りたものになる。あとは来た道を黙々と戻るだけである。しばらくこの山頂でのんびりとしようと思った。


硯石登山口


不忘山の南尾根


雲が湧く


不忘山の神社から長老湖を望む


ハクサンチドリ


ウラジロヨウラク


マルバシモツケ


ベニサラサドウダン


ミネウスユキソウ


ハクサンイチゲ


タカネバラ


ミヤマハンショウズル


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