【概要】
体調がいまひとつのためハイキング程度ならばと午後から近くにでかけてみる。熊野山には1月下旬、厳冬期に山スキーで登っている。今日はハイキングではもったいないほどの晴天だった。こんな時に限って体調が悪いというのだから人生とはうまくゆかない。スキー場のゲレンデを適当に登って尾根に上がる。ゲレンデトップにはりっぱな標柱があって登山道が先へと伸びていた。新緑が盛りで、一面、初夏の雰囲気に溢れている。まもなく丁字路となっていて左手は祭場とあり熊野山へは右手に進む。杉林の急坂をたどって494.8m峰へと登り着く。ここには三角点があって、1月の山スキーが思い出される。さらに急坂を上り詰めると熊野神社に着いた。手前にはテーブルのような大きな木製のベンチがある。置賜野川が山居集落を左右に分断しながら市街地へと流れている。その先の山塊は白鷹山だった。
標柱にはこの先、第1展望地まで5分とあったが実質3分。第1展望地には屋根付きの展望台があった。ここは祝瓶山の絶好の展望台となっていて、ながい百秋湖とともに美しい景観が広がっている。麓からわずか50分足らずでこの大展望を楽しめるのだから最高の贅沢といえないこともない。
次の目標は第2展望地。案内には7分とあったが、意外と距離があり11分かかった。時間はかなり適当のようだ。ここにはやはり屋根付きのあづまやがあり休憩できるようになっている。第1展望地と同じような景観だが、高度が少し上がった分だけ三体山がより鮮明になり、さらに右端には大朝日岳の一角までが見えた。
第3展望地までは10分ほどの距離。登山道には残雪もでてきたが登山道がわからなくなるほどではなかった。第2展望地からはわずかな高度差にもかかわらず、この辺りまでくるとかなり高みへと登ってきたという実感がある。
前方に標識がみえてくると熊野山だった。歩き出しから1時間10分。ゆっくり展望を楽しみながら、この所要時間はやはりハイキングといってもよさそうだ。標識には無名山山頂とあるがここが通称、熊野山なのだろう。三角点は少し離れてあったが、その先には道がなく行き止まりだった。
熊野山山頂からは祝瓶山は見えなくなったものの、逆に反対側の南斜面が切り開かれていて、そこからは置賜盆地が一望だった。長井市内はもちろんのこと、南陽市や川西町、米沢市の市街地のほとんどが見渡せるのだから驚く。奥の山並みは奥羽山脈や吾妻連峰だった。次回来る時には双眼鏡持ってこよう。そんなことを思いながらしきりにシャッターを押してみた。
スキー場上部の標識 |
山居集落と白鷹山 |
熊野神社 |
第1展望地 |
第2展望地 |
置賜盆地(熊野山から) |