山 行 記 録

【平成25年3月17日/吾妻連峰 天元台〜中大巓〜藤十郎〜大平】



飯豊連峰(中大巓から)



【メンバー】6名(荒谷、神田、柴田、大江、佐藤節、蒲生)
【山行形態】山スキー、冬山装備、日帰り
【山域】吾妻連峰
【山名と標高】中大巓1,964m、
【地形図】(2.5万)天元台、(20万)福島
【天候】晴れ(快晴)
【温泉】米沢市白布温泉「森の館」395円
【参考タイム】
天元台リフト終点9:10〜中大巓9:40〜人形石9:50〜藤十郎10:10〜間々川渡渉点11:00-11:40〜1393mピーク11:50〜不忘閣ヒュッテ跡〜大平公民館前13:20

【概要】
 吾妻連峰の大平コースは古くからあるツアーコースである。リフトを利用すれば短い登りで滑りを楽しむことができるのは大沢下りとよく似ていて、天元台から藤十郎までは同じコースをたどる。稜線に登ってしまえば藤十郎から大平の集落までは、約1400mの標高差を滑ることができるというから結構ロングコースでもある。およそ1kmの登りに対し、滑走距離は14kmも楽しめるのである。

 天候は願ってもない無風快晴。昨夜は米沢市内の某所に泊まったことから、移動時間もほとんどないのでメンバーはみんな朝から元気いっぱいである。一点の曇りもない青空を背景にして、西の空には真っ白い飯豊連峰や朝日連峰が浮かぶ。昨日は見えなかった鳥海山までがはっきりと見えた。

リフト終点から藤十郎までは約1時間で着いた。藤十郎のピークで休んでいると東京からという4名グループが追いついてきた。4名は同じように大平までのツアーらしかった。藤十郎の北面には緩斜面が広がっていて、ここからは早くも滑降の始まりだ。間々川の対岸に聳える箕輪を目標にして一斉に滑り出す。まもなく樹林帯にはいるが、ここは適度に林間が開けていて、間を自由自在に滑ってゆく快適さは筆舌にしがたいほどでもある。雪は豊富でどこでも滑り放題だった。

 間々川徒渉点が近づくとそこはダケカンバの疎林帯が広がっている。ここは風景も斜度も雪質もずば抜けている。快適に下ってゆくとまもなく間々川の渡渉点に下り立った。間々川はこの時期大量の雪で埋まっていて徒渉という感じではない。渡りきったところはコースのほぼ中間地点ともいえるところで早めの昼食となった。頭上からは燦々と強い日差しが降り注ぎ、こんなところこそ桃源郷と呼ぶにふさわしい。強烈な日差しと澄んだ青空を見ているだけで時間の経つのを忘れてしまいそうだった。

 渡渉点からはシールを再び貼りなおして1393mピークへと向かう。この一帯は美しいダケカンバが林立し、うっとりとするような光景が広がっている。青空はどこまでも青く、雪面はまばゆいばかりに輝いている。まるで夢の世界へ飛び込んだような錯覚さえする。1393mピークからはさらに快適なツリーランの始まりとなった。適度な斜度もそうだが、最高の雪質と積雪はバックカントリーの天国を思わせる。風を切り木立を縫ってゆく爽快さはこれぞ山スキーともいえるものである。

 そのツリーランも林道の道形が現れる頃にはほとんど終わりとなる。不忘閣ヒュッテは数年前に取り壊されてしまい跡形もなくなっていた。林道からはさらに斜度が緩み、降雪直後であれば下りラッセルとなりかねないところだが 雪質はよいので何の問題もなく下ってゆける。スキーが走りすぎるほど走った。このままではあまりに早く終わってしまいそうなので、雪崩の危険地帯を過ぎたところで大休止となった。休んでいるとボク達のトレースを追ってきていた東京組が追いついてきて追い抜いていった。車道が現れると対岸の雪原へと移り、ここからは広々とした田園地帯を滑ってゆく。牧歌的な光景はほとんど夢見心地といってもよく、ここでのスキー滑走はまるで映画のワンシーンをみているようでもあった。心地よい風を味わっているとまもなく大平公民館が近づいていた。




北望台


中大巓


藤十郎


コース途上


間々川徒渉点付近


ツアーコース終点付近で


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