山 行 記 録

【平成25年3月9日/天元台〜西吾妻〜若女平〜白布温泉】



若女平と西吾妻山



【メンバー】4名(神田、荒谷、大江、蒲生)
【山行形態】山スキー、日帰り
【山域】吾妻連峰
【山名と標高】西吾妻山2035m
【地形図 2.5万】天元台、吾妻山、白布温泉
【天候】晴れ
【参考タイム】
天元台9:10〜北望台10:45〜梵天岩11:40〜西吾妻小屋11:50-12:45〜若女平13:25-40〜細尾根14:00〜若女平登山口14:30〜駐車場14:45

【概要】
 天元台のロープウェイ乗り場にきてみると風速20m以上の強風のために、ゴンドラもリフトもまだ動いていなかった。湯本駅の待合所では運転開始を待つ大勢のスキーヤーでごったがえしていた。ボク達はとりあえず宿泊予定者と一緒になんとかゴンドラに乗せてもらえることになり、一足早く天元台へと上がることが出来たのは幸いだった。山スキーにとってはリフトなどなくても何の問題もなく、天元台にさえ上がってしまえばもうこっちのものだった。

 スキーヤーが一人もいないゲレンデは静寂さに満ちていた。聞こえるのは上空を吹き渡る風の音だけで、常にスキー場を流れている音楽なども全く聞こえない。シールを貼ってさっそく登ってゆくと、普通の山スキーと何ら変わりはなかった。心配していた風もゲレンデの中ではいたって穏やかで、かえって拍子抜けするほどである。第3リフトを登る頃には日差しが燦々と降り注ぐまでになり、青空までがボク達を応援してくれるようだった。汗が流れるほどになると途中でウェアを脱いだ。

 北望台にはおよそ1時間30分ほどで到着した。停止中だったリフトも少し前から動き出したらしく、リフト終点で休んでいるとスキーヤーが次々とリフトから降りてくるようになった。山スキーが目的の人も今日は意外といて、大沢下りらしいグループは人形石に向かっていった。

 樹氷群を抜け出ると急に風が強まった。梵天岩を過ぎると猛烈な強風にされられるようになる。風速は30m近いのではないかと思えるほどで、目出し帽で顔を覆っていても顔さえ上げられない。上空には青空も見えるので回復傾向なのは確かだが、西吾妻小屋までは耐風訓練を思わせるような試練に晒された。

 西吾妻小屋にはちょうど昼頃ついた。まずは強風が治まるまで昼食休憩だ。誰もいない小屋は最初こそボク達だけの貸し切りだと思われたが、まもなく到着した宮城県のグループも加わると、狭い小屋の中は大勢の人声や笑い声でいっとき沸き返った。

 西吾妻小屋をでると4月のような陽気が広がっていた。尾根沿いのコース上は雨や高温にたたられて、もはや厳冬期のパウダーとはほど遠いものだったが、稜線から下ると少しずつ雪は柔らかになる。重めのパウダーでもアイスバーンやモナカなどと比べればはるかに滑りやすく、なによりも無風快晴の天候というのがいい。週末に限ればこんな晴天などはこの1ヶ月間、県内のどこにも無かったものだった。あちらこちらと樹林を縫いながら滑降を楽しんでいるとまもなく若女平に下り立った。この直前で沢コースを下ってきた先行者のトレースがあり、おかげで平坦な若女平も推進する必要もなかったが、反面、気温が上がりすぎてしまったため、時々スキーには驚くほどのブレーキがかかった。

 休憩中にワックスをしっかりと刷り込んだ効果はあったらしく、細尾根までの斜面では快適な滑降が続いた。細尾根を過ぎカラ松林から杉林の区間となるとガリガリの雪面となり、さすがにここだけは難儀しながらの滑りを余儀なくされたのだが、この時期であればあきらめるしかない。腐り始めた急な片斜面をなだめすかしながらしのぎ、杉の植林地へと滑り込めばスカイバレーも目前だ。今日はリフトを使えなかったことが幸いし、これまでになく充実した若女平ツアーになったようである。おだやかな好天に恵まれてスノーハイキングのような楽しい一日が終わった。




誰もいないゲレンデをのぼります


第3リフト付近


だんだんと暑くなってきました


前方に北望台


カモシカ展望台付近


カモシカ展望台からの梵天岩


梵天岩への登りです


後方には東大巓と樹氷原


西吾妻小屋に到着しました


冬期入口から入ります


小屋からは飯豊連峰、飯森山、栂峰が見えました


まだパウダーがいっぱい残っていました


広い尾根は快適です


この辺りはどこでも滑って行けます


温かい日差しを浴びながらの滑降は心地よいです


若女平で休憩をとりました


若女平から下りの方角です


細尾根で後続を待ちます


お疲れ様でした


本日のデータ(総上昇量1116m)


ルート

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