山 行 記 録

【平成25年2月3日/徳網〜白太郎山】



風雪の中を登ります



【メンバー】5名(柴田、大江、佐藤節子、後藤、蒲生)
【山行形態】山スキー、日帰り
【山域】朝日連峰周辺
【山名と標高】 白太郎山 1,002.8m
【地形図】(2.5万)徳網、(20万)村上
【天候】雪(稜線は風雪)
【温泉】小国町 白い森の国「りふれ」500円
【参考タイム】
駐車地点8:10〜途中の雪庇で休憩9:47-10:25〜白太郎山10:42-10:58〜途中の雪庇で休憩11:04-12:00〜駐車地点12:23

【概要】
 昨日の置賜地方は予報どおり終日雨が降り続き、低山では雪もズブズブの腐れ雪になってしまった。こんな状況ではパウダーなどは望めべくもなかったが、白太郎山には総勢5名ものメンバーが集まった。準備をしていると小国山岳会の関さんが鉄砲を担いで近づいてきた。最近の状況などを聞いてみると、先日までは2mほどの積雪があったのだが、この2、3日の高温と昨日の雨模様で激減してしまったとのことだった。そういえば昨年は道路の路肩も見あげるほどの高さだったのを思い出した。

 小国町では早朝から風雪模様が続いていた。そのためガリガリの雪面に新雪がうっすら乗っているという、山スキーでは最悪の条件のように見えた。昨日か一昨日のものなのか雪面にはいつくものトレースがうっすらと残っている。最初の急坂を登り薄暗い杉林を抜けるとブナの疎林帯になる。この頃から雪はさらに激しさを増しはじめ、これからの行程が思いやられるようだった。それでも物好きな5名は黙々と高みをめざして登ってゆく。

 766mピークを巻いて稜線に出ると風雪はますます激しくなった。雪はたいしたことはないが低気圧の通過からかすさまじいほどの強風が吹き荒れていた。これでは何の楽しみもないだろうといったん東側の雪庇下で暫時の間ビバークとし、しばらく天候待ちとなった。しかし、風雪は一向に衰える気配はなく、誰からともなく山頂はあきらめムードとなってゆく。しかし山頂までは残りの高度差130m程度と無理して登れないことはない。遠路はるばる小国の山奥まで初めてきたメンバーもいることを思うと、逡巡もでてくるというものだった。

 再び稜線に上がると雪を伴った猛烈な風が容赦なく襲いかかってくるようだった。休憩地点からの雪面はほとんどクラストしていて、白太郎山が初めての佐藤さんと後藤さんはすでにスキークトーを装着している。それでもこのすさまじいほどの風雪では難儀を極めながらの山頂アタックとなった。

 悪天候に耐えてきた者へのご褒美だろうか。山頂が目前となったところで風は急に穏やかなものになり、あれほど視界がなかったというのに、周りの風景が見えるまでに回復してきたのである。そして休憩地点からは20分足らずで白太郎山の山頂に到着した。残念ながら楽しみにしていた祝瓶山は雪雲に隠れていたものの、袖朝日岳へと連なる県境稜線ははっきりと見えるまでになっていた。

 強風の中シールをはがしていざ滑降。吹きだまりの新雪もあるとはいえ、ほとんどアイスバーンのため快適な滑りとはほど遠かったが、スキーで滑れるだけありがたいというもの。先ほどの休憩地点まで下りてきたところで昼食とする。雪庇の陰ははじめこそ穏やかだったが時々吹雪いたりしてボク達をあわてさせた。昼食後は柴田さんが講師となり全員でビーコンを使った捜索訓練を楽しんだ。

 休憩地点はまだ山頂の一角。駐車地点まではまだまだ滑りの楽しみが残っている。ほとんど尾根伝いに下るのだが、もっといい雪が残っていないかと沢沿いに下ったりしてみる。稜線から逸れてゆくと雪質もそれなりによくなったのだが、それでも5センチや10センチ程度の新雪ではたかが知れている。いつもならばパウダー三昧が楽しめるブナの疎林帯も今回はあきらめるしかないようだ。こんな悪雪きわまる条件下でもそれなりに楽しんだプチ山スキーがまもなく終わる。





厳しい風雪がつづきます


顔も上げられません


一瞬、薄日が射すことも


風雪が厳しくて一時ビバークしました


ようやく白太郎山に到着です


山頂から朝日連峰の一角が見えました


山頂から滑降開始です


滑降を終えて再び休憩です



ルート

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