山 行 記 録

【平成25年2月1日/天元台〜西吾妻〜若女平〜白布温泉】



若女平から雲ひとつない空と西吾妻山を眺めました



【メンバー】単独
【山行形態】山スキー、日帰り
【山域】吾妻連峰
【山名と標高】西吾妻山2035m
【地形図 2.5万】天元台、吾妻山、白布温泉
【天候】晴れ(快晴)
【参考タイム】
北望台10:00〜梵天岩10:40〜西吾妻小屋11:00〜若女平11:32〜ヤセ尾根11:45〜若女平登山口12:00〜駐車場12:15

【概要】
 予報によると明日は雨だというので急遽仕事をやりくりしての若女平である。いくら豪雪の吾妻連峰とはいえ、雨と高温にたたられてはパウダーなどはひとたまりもない。厳冬期が早くも終わってしまうのだろうかと思うと切なくなりそうだった。

 置賜地方は放射冷却もあってかなりの冷え込みだった。今日も氷点下13度となり、自宅の水道が凍結したたためにその解凍作業で1時間ほど遅く自宅を出た。白布温泉までくると澄み切った快晴の空が広がっていた。カミさんはゲレンデスキーを楽しむというので、それならばこの天元台で昼食を一緒にしようかということになりいったん別れた。ボクは第3リフトを降りて北望台を10時に登り始める。最短距離で西吾妻小屋をめざすことにした。幸い先行者のトレースもあってラッセルの必要はない。もっともスキー靴でもせいぜいくるぶし程度しか沈まなかった。かもしか展望台を巻いてゆくと前方に梵天岩の斜面を登っている先行者が見えた。

 梵天岩からは飯豊、朝日、月山、鳥海、葉山、蔵王、そして昭元山や一切経山、東吾妻山と今日は見えないものはないといってもよいほどの大パノラマが広がっている。そして吾妻連峰における樹氷原の見事な景観にはいつもながら陶然とするばかりだった。どこを見渡しても雲ひとつなく、強い日差しと気温の高さは早くも春の訪れを感じさせた。

 先行者は西吾妻山へと向かったためボクは天狗岩へと進んでゆく。吾妻神社を下るとまもなく西吾妻小屋だ。西大顛の東斜面をみるとシュプールが3本見えていて、つい西大顛へと足が向きそうになるが、今日は天元台で待っているカミさんも気にかかる。さらに朝方には厳しい寒気だったとはいえ、この時間の気温の高さを考えれば、雪が腐ってくる前に滑降を開始したほうが良さそうだということもある。ボクは小屋手前のツアー標識付近で中間着をすべて脱ぎそしてシールをはがした。信じられないような極上のパウダーがここにはまだふんだんに残っていた。

 最近のトレースなどはすべてリセットされていて、どこを見渡してもうっとりとするような雪面が広がっていた。トレースもないので今日は滑降のじゃまになるものもない。いつものように尾根沿いに進むと、深雪にもかかわらず自然にスキーが滑り出してゆく。ツリーホールはすべて埋まり、どこでもすべってゆけるこの浮遊感には言葉もない。ターンをするたびに粉雪が舞い上がり、ときどき立ち止まっては写真を撮ったりするものの、ボクはほとんど休みも取らずに一気に若女平へと下り立った。

 若女平はトレースのない悲しさゆえここだけは推進が必要だがそれでもいささかの距離もない。ほどなく斜度が出てきたところからは快適な急斜面となり一人で雄叫びをあげながら小和清水へと下りてゆく。細尾根は大量の積雪に埋まりほとんど平坦となっていた。直滑降でもこんなに安心して通過できるのは久しぶりである。それもこれも今日の雪の軽さと深雪のおかげだろうと思った。

 細尾根を過ぎカラ松林から杉林へと滑ってゆくと片斜面の急坂に出る。雪面が荒れていれば横滑りで対応するところも今日は先行者がいないのでなんの苦労もなく杉の植林地へと滑り込んだ。雪は腐りかけていたものの、まだ滑りに問題はなさそうである。藤右衛門沢沿いの林道からスカイラインに下り立ったのはちょうど12時。西吾妻小屋からは1時間。北望台からもちょうど2時間で今日の山スキーが終了した。これならば12時20分発のロープウェイに乗れそうだとカミさんに携帯メールを入れてみる。ボクは後片付けもそこそこにスキーを担いで湯本駅へと歩き始めた。



中大巓のツアー標識


梵天岩を登る先行者がみえました


東大巓と昭元山


西吾妻小屋近くから西大巓が正面に


吾妻神社と飯豊連峰


西吾妻小屋近くで


ツアー標識と西吾妻山


パフパフです


パフパフです


パフパフです(細尾根への急斜面)


パフパフです(細尾根への急斜面)


細尾根までくればほとんど終わりです



ルート

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