【概要】
午前中はなんだかんだと雑用があって出かけるのが遅くなった。久しぶりに朝日連峰の空気を吸いたくなり古寺鉱泉へと向かう。出発時間が昼近くとあっては鳥原山往復が無難だろうといつものルートで登り出す。気温は低いようだったが日差しが強いので菅笠をかぶった。なにしろこの時期は熱中症が一番心配なのである。それでも急坂を登っていると汗が全身から噴き出した。古寺鉱泉の駐車場では車もまだ満杯だったのだがこのコースはあまり歩かれないのか途中ですれ違う人もいなかった。
昨日の月山では花のオンパレードだったが今日はほとんど見あたらない。登山道にはせいぜいマイヅルソウやツマトリソウ、ニガナぐらいしか咲いていなくてどうみても寂しい感じがした。この界隈ではすでに端境期に入ったのかも知れなかった。急坂が一段落すると小さな上り下りを繰り返すようになりやがて畑場峰に着く。
畑場峰付近では強い日射しが降り注ぐようになったが再びブナ林に入るとひんやりした空気に包まれる。田代清水で水筒に補給してから再び登り始めると徐々に急坂となる。この急坂を登ればそこはもう鳥原湿原だ。鳥原湿原も人の気配はなくひっそりとしていた。湿原にはハクサンシャクナゲの他にトキソウやキンコウカ、ヤマサギソウがわずかに咲いているだけだった。
鳥原山にはちょうど2時間で着いた。今日はこの山頂からの展望が目的だったのだが、あいにく山頂付近は雲に隠れて見えなかった。つい1ヶ月前には大朝日岳を往復しているがそのときも雲が多くて視界はあまりよくなかった。どうも朝日連峰での相性がいまひとつという感じがする。休んでいると登山者が一人小朝日岳からやってきた。古寺鉱泉からの周回らしく年齢もかなり若い人だった。話をしていると大江山岳会のメンバーらしく休んでいる間にいろんな話を聞くことができた。その間も雲が湧いたり消えたりの繰り返しだったが大朝日岳がすっきりと見えることはなかった。
鳥原湿原 |
ニガナ |
ツマトリソウ |
キンコウカ |
ヤマサギソウ |
ウラジロヨウラク |
ハクサンシャクナゲ |
トキソウ |