山 行 記 録

【平成24年3月24日/志津温泉〜湯殿山】



湯殿山直下の登り



【メンバー】西川山岳会10名
【山行形態】山スキー、冬山装備、日帰り
【山域】月山
【山名と標高】 湯殿山 1,500m
【地形図】(2.5万)月山、(20万)村上
【天候】曇り時々雪
【温泉】西川町 大井沢温泉「湯ったり館」(300円)
【参考タイム】
 志津温泉8:20〜湯殿山(1370m地点)11:30〜志津温泉14:00

【概要】
 今日は山岳会恒例の「湯豆腐を食べる会」で大井沢泊まりである。その初日の湯殿山スキーツアーに10名ものメンバーが集まった。中には東京から駆け付けたスノーシュー愛用者も1名加わりなんとも賑やかな出だしとなった。3月の下旬とはいえ例年にないような積雪量にみんなが唖然としている。なにしろ歩き出しから両側が5mを超すような雪壁なのだ。駐車場では小雪が舞う空模様だがそれでも時々薄日もさすまずまずの天候だった。

 今日は悪天候が予想されていたためかボク達以外に登山者は一人も見当たらなかった。今日の湯殿山は貸し切りのようであった。今回は石跳川の右岸台地から直接南東尾根へのルートで歩き出す。前日までの新雪がけっこう積もっていてそれに季節外れのような寒気のおかげで今日は予想外のパウダーが楽しめそうであった。途中カワクルミ沼からの沢底で一本とってから湯殿山の南東尾根へと取り付いた。風が強まってきたたのはこのあたりからだった。雪も降り始めてきてしまい視界が徐々になくなっていった。そして森林限界を超えるとホワイトアウトとなってしまいここからはGPSだけが頼りの登りとなる。こうなるとどうしても山頂を踏みたいというピークハンターコダワリ派5名と、そんなに無理はしたくないというゲンジツ派5名とに別れることになりお互いにしばしの別行動となった。

 森林限界を超えると雪面はカリカリのアイスバーンが多くなる。ボク達は稜線へと登ったところでスキーアイゼンを装着した。天候はますます悪化するばかりだった。湯殿山の肩と呼ばれる1350mを過ぎるとすでに1m先も見えなくなっていた。アイゼンさえあればなんの不安もなかったが一寸先も見えないというのはやはりこたえる。これでは滑りを楽しむどころではなく、そんな気持ちが一瞬よぎってしまうと、モチベーションはおのずとなくなるものである。結局1370m地点を今日の山頂とした。

 風雪の中でシールをはがして滑降を開始する。吹き飛ばされそうな風雪の中でしばらく身動きも取れなかったが、視界が少し戻った時を狙ってボク達はブナ林をめざして下った。森林限界から下はわくわくするような深雪が待っているのである。ブナ林にはいると極端に風がなくなりそこからはパウダー三昧となったのはいうまでもない。新雪は深すぎても浅くても滑りづらいものである。今日の積雪はそれこそ極上ともいえるものでスキーは面白いように走った。みんなは粉雪を舞い上げながら次々と滑り降りて行った。これは厳しいほどの寒気が厳冬期並の雪質を保っていてくれたせいであった。先に別れたメンバーとは無線で居場所を確認しながら合流した。残りのメンバーはボク達がブリザードに悪戦苦闘している間、ブナ林の快適なパウダーを何回も登り返しながら楽しんでいたのである。

 昼食は風のない1000m付近まで下りてからとり、休憩後は再び森林限界付近まで登り返した。もちろん快適なブナ林のツリーランを楽しもうという目論見である。いったいこのメンバー達は何回登り返せば気が済むのだろうか。疲れ知らずのメンバーにはただただ脱帽するばかりだった。まあそれだけ今日のパウダーが快適だったということなのだろう。南東尾根を楽しみ尽くしたボク達は途中から石跳川へと下りて行きそこからはネイチャーセンター経由で駐車地点へと戻った。


湯殿山への登り


道路標識と記念撮影です


ルート

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