山 行 記 録

【平成24年3月11日/吾妻連峰 大沢下り】



弥兵衛平をゆく



【メンバー】西川山岳会(柴田、上野、大江、大滝、蒲生)
【山行形態】山スキー、日帰り
【山域】吾妻連峰
【山名と標高】東大巓1,927.9m
【地形図】(2.5万)天元台、(20万)福島
【天候】曇りのち晴れ
【参考タイム】
天元台リフト終点(北望台)10:00〜人形石10:30〜明月荘12:00-13:10〜砂盛林道14:15〜放牧場15:40-16:00〜大沢駅16:40

【概要】
 先週の若女平に続いて今週は吾妻連峰の大沢下り。ここは2000mの雪原を2時間ほど歩かなくてはならないので天候のよい時にこそ実施したいツアーコースである。大沢駅では早朝から青空が広がっていて天候の心配はなさそうだった。雪深い大沢駅からロープウェイの湯本駅までは鈍行列車とバスを乗り継いでゆく。みんなも久しぶりの旅行とあって車内ではわいわいがやがやとまるで童心に帰ったようだった。

 北望台では少し小雪が舞っていたが人形石に向かう間に晴れ間が広がっていった。人形石ではさっそくシールをはがしてまずはひと滑りだ。昨夜降った新雪が30センチ程度あり、またベースが堅いこともあって理想的な山スキー向きのゲレンデとなっていた。さらに気温が低いこともあって雪は軽くスキーは面白いように走ってゆく。時間が経つにつれて青空の占める割合が広がり願ってもないツアー日和となっていた。藤十郎の鞍部からはシールを再び貼って明月荘に向かうのだがこうなると写真撮影も忙しい。それぞれにこの広大な弥兵衛平を楽しみながら進んだ。

 明月荘到着はちょうど12時。最近立ち寄った人はいないのか入り口は完全に雪で埋まっていた。さっそくスコップを取り出し全員で入り口を掘り出した。小屋では1時間ほどの大休止となりそれぞれに思い思いに昼食を楽しんだ。その後も小屋へやってくるものは誰もいなくて今日の大沢下りはボク達の貸し切りのようであった。

 1時間の大休止が終わると天候はさらによくなっていた。山スキーにはやはり青空と白い雪は欠かせないなあと思う。しばらく進むと大きな斜面にでてここからは快適な滑降がはじまった。気温は低いので雪質は申し分ない。例年に比べると積雪はかなり多く、どこでも滑ってゆけるというのがちょっと信じられなかった。みんな勝手気ままに好きなコースを滑ってゆくものだから忠チャン転ばしの急斜面には軌道修正となったりした。といっても雪が多いのでコース変更は自由自在である。そして忠チャンではバージンの大斜面をみんな勝手気ままに滑り降りていった。

 渋川の林道ではまるで4月を思わせる陽光が頭上から燦々と降り注いでいて季節が完全に変わったのを実感した。あまりに気温が高いのでみんなシャツを一枚脱いでから砂盛のコルへと向かった。砂盛のコルからはまたまた手つかずの斜面が広がっていた。ここでは最後のパウダーを楽しみながら砂盛の北斜面を下りていった。林道に降り立つとスノーモービルのトレースが残っていた。ボク達はここからの林道を適当にショートカットしながらさらに樹林帯を抜けて行く。この付近のツリーランはあまりに快適で立ち止まりたくなくなるほどだ。雪質がよくて積雪が豊富だというだけで山スキーはこんなに楽しいものなのである。

 途中で遅いメンバーを少し待ったりしながらもまもなくすると吾妻山麓放牧場が近づいていた。ボク達はいつものように放牧場上部に抜けだしたところで最後の大休止をとった。陽は西に傾き始めていたが日が沈むまではまだまだ時間がありそうだった。のんびりと休んでいると心地よい風がながれている。山桜が早くも芽吹きはじめていて春はもう目の前まできているようであった。

 牧場の最上部からボク達はのんびりとスキーで下ってゆく。ここは広々とした斜面が延々と続いていて、まるで夢をみているような牧歌的な風景が眼下に広がっていた。楽しかった一日がまもなく終わろうとしていた。林道にでればあとはボブスレーコースを走るだけであり、カタツムリ山荘まではほとんどノンストップとなった。心地よい微風を全身に受けながらスキーに乗っていると大沢駅は目前に迫っていた。


人形石に着きました

東大巓近く


明月荘が目前です


山に来て雪下ろし作業です


入口が出ました


明月荘を後に


クジラの斜面に向かいます


クジラの大斜面


忠チャン転ばしの最上部で


忠チャン転ばし


忠チャン転ばし


粉雪が舞い上がる


砂盛のコルへ


砂盛のコル付近


吾妻放牧場を下ります


大沢の集落が見えてきました


大沢駅に戻りました


お疲れさまでした


 ルート

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