山 行 記 録

【平成24年3月3日/志津温泉〜湯殿山】



湯殿山の森林限界地点



【メンバー】単独
【山行形態】山スキー、冬山装備、日帰り
【山域】月山
【山名と標高】 湯殿山 1,500m
【地形図】(2.5万)月山、(20万)村上
【天候】雪(風雪)
【温泉】西川町 水沢温泉郷(300円)
【参考タイム】
 志津温泉10:00〜湯殿山(森林限界まで)12:20〜志津温泉13:10

【概要】
 天気予報はそれほど悪くはなかったのだが寒河江ダムを過ぎると雪が舞い始めてきてしまい志津温泉では風雪だった。駐車中の車も数えるほどしかない。予想外の悪天候に車から出るのもためらわれ、しばらく車内で様子を伺っていた。その間にもスノーシューの団体などがやってきてネイチャーセンター方面へと出発していった。時折風雪は激しさを増し視界もなくなるとますます気が滅入ってきた。30分たっても天候が回復することはなくあきらめることにした。樹林帯を歩く分には支障はないだろうと車内でスキー靴を履いたりしながら準備を終えて歩き始めた。

 姥沢への踏み跡はなくトレースはネイチャーセンターへと向かっていた。先ほどのスノーシューの団体らしかった。しばらくそのスノーシューのトレースをたどってみる。ネイチャーセンターは例年の倍ぐらいもありそうな積雪に建物全体が埋まっているようにも見えた。ものすごい積雪量である。先行者にはネイチャーセンターの少し先、石跳川の右岸側で追いついた。そこからは一人で黙々とラッセルに励んだ。硬いベースの上に20センチ程度の新雪がある程度なのでスキーはいくらも沈まなかったが雪が重くて今日のラッセルは思いのほかにきつい。新雪といっても湿っていて粉雪とはほど遠いものだった。

 石跳川に沿って登ってゆくに従い風がますます激しくなって行く。ブナ林が風を遮ってくれるのだが上空は轟音のようなうなり声が始終聞こえていた。標高900mを超えるとまもなく南東尾根へと取り付きだ。すると雪の量が急に増えてきてペースが落ちてゆく。1200mを超えると風雪はさらに厳しいものになり視界はほとんどなくなっていた。新雪は吹き飛ばされてしまい斜面はアイスバーンが多くなって行く。上に行けば行くほどパウダーとは懸け離れて行くようで山頂を踏もうというモチベーションはなくなってゆく。1250m付近の森林限界を山頂とすることになんの躊躇いもなかった。天候に恵まれたときにまたくればいいだけの話なのである。そこからは重く湿った雪に手こずりながらもしばしの滑降を楽しみ途中から石跳川へと降りていった。昨日のものなのかあるいは今日のものなのかはわからなかったが、石跳川沿いにうっすらとトレースが残っていた。このおかげでスキーは面白いほど走った。たちまちネイチャーセンターへと着いてしまいそこからはショートカットコースで志津温泉までまっしぐらだった。


看板までは背丈もありません


ルート(赤:登り、青:下り)


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