山 行 記 録

【平成23年12月18日/蔵王連峰 坊平高原〜お田ノ神避難小屋】



まだ笹薮が多いリフト終点付近



【メンバー】単独(途中から菊池@多賀城、N氏@宇都宮同行)
【山行形態】山スキーによる山行、冬山装備、日帰り
【山域】蔵王連峰
【山名と標高】刈田岳1,758m(※お田ノ神避難小屋まで)
【地形図】(2.5万)蔵王山、(20万)仙台
【天候】雪
【参考タイム】
スキー場駐車場8:30〜第2リフト終点9:20〜お田ノ神避難小屋10:30-11:20〜駐車場12:00

【概要】
 週末になると決まって天気が悪いサイクルが続いている。今日も朝から風雪模様だった。朝早かったこともありライザスキー場の広い駐車場には車は3台だけとガラガラだ。風雪が厳しいためスキー靴を履いたりパッキングをしたりといった準備作業は車内で行った。そして意を決して外に出た。

 今日のような悪天候ではどこまでゆけるかはわからない。こんな時にリフトを使ってもしょうがないので駐車場から直接シールで登ってゆくことにした。今日の目的は冬山に慣れることとトレーニングが半分だろうか。といっても避難小屋までの標高差は450m。刈田岳まで登っても650mぐらいとたいしたことはない。公表されているスキー場の積雪量はたったの50センチで、月山に比較すれば蔵王はまだまだ少なかった。リフトには人の姿はなく、滑っている人も3〜4人ぐらいしか見あたらなかった。ゲレンデは閑散としていた。視界はほとんどないうえに寒さもかなりだったが、それでも急斜面のゲレンデを登っているうちに自然と体は温まってゆく。装着していたゴーグルは曇ってしまい役に立たなくなっていた。

 急斜面を登り切った付近で突然頭上から名前を呼ばれ振り向いた。所属する山岳会の菊池さんだった。そうか、多賀城からこの蔵王までわざわざきたのかといささか驚いてしまった。およそ3月の大震災以来だから9ヶ月ぶりの再会だった。当然ながら山に一緒に行かないかとリフトに向かって声をかけた。宇都宮の友人と二人で初滑りにやってきたという菊池さんとは第2リフト乗り場で合流した。ボクは登山届けを出すために立ち寄ったのだが、二人もすでに山スキーモードに入っているらしく、ここで急遽3名のニワカパーティができあがった。

 第2リフトからはツアーコースが始まる。といってもシールが可能なのは夏道があるところだけでショートカットコースは不可能だった。ササヤブがほとんど埋まりきっていないのである。しかたがないのでエコーラインをテクテク歩くことにした。

 幾分雪は小降りになったものの風雪は相変わらずだった。ほかに人の姿は見あたらず、まあボク達は物好き以外のなにものでもないといったところだった。風雪を遮ってくれる樹林帯もないのでエコーラインは吹きさらしだった。二人はまだ体が慣れていないこともあって遅れ気味だったがそれでも2時間ちょっとでお田ノ神避難小屋へ登りついた。悪天候と視界の悪さはいっこうに変わらず、今日の山頂はこのお田ノ神に決定だった。周辺は木道のロープも丸見えであり道形がわかるほどに雪は少なかった。

 小屋の入り口は雪の吹きだまりとなっていた。スコップで雪を取り除き、ストーブに火を入れるとようやく気持ちも落ち着いてくる。晴天であれば見向きもしない山小屋だが、今日のような時には小屋のありがたさを思わずにはいられない。

 今日は間違いなくボク達3名だけだろうと思っていた。しかし世の中に物好きはやはりいるものだ。下山する頃になって突然の来訪者が現れる。よくよくみれば知人の武田夫妻で、こうして集まってくるのは結局顔見知りの人たちなのだからこの世界は狭い。武田さんも今シーズン初めての山スキーらしかった。

 避難小屋からは元のルートを戻る。トレーニングになったのかといわれればなんともいえないが、それでも厳しい寒気と風雪にさらされたおかげでいつもよりも元気をもらった気分だった。それにしてもよほど風が強いのだろう。いくらも時間は経っていなかったが、エコーラインのトレースはほとんど消えかけていた。


ゲレンデトップからお田ノ神をめざします


悪天の中を歩きます


お田ノ神避難小屋


早くも武田さんたちが追い付いてきました


ゲレンデトップへ飛び出しました


コース

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