山 行 記 録

【平成23年12月11日/志津温泉から湯殿山】



ネイチャーセンター



【メンバー】西川山岳会9名(柴田、大江、神田、佐藤節、鳴海、荒木節、高原、蒲生)+阿部(兄)
【山行形態】山スキー、冬山装備、日帰り
【山域】月山
【山名と標高】 湯殿山 1,500m
【地形図】(2.5万)月山、(20万)村上
【天候】雪(風雪)
【温泉】西川町 水沢温泉郷(300円)
【参考タイム】
 志津温泉8:10〜湯殿山(森林限界まで)11:30〜志津温泉15:10

【概要】
 自宅を出るときは雨が降り続いていた。志津温泉までくると雪に変わり時折吹雪いたりした。悪天候にもかかわらず今日も大勢のメンバーが集まっていて駐車スペースは大賑わいだった。他には宮城県の朋友会が数人。みな山スキーのようだった。いくら雪とはいえ下界が雨になるくらいなので気温は高いのだろう。歩いているうちに暑くなり途中で服を一枚脱いだ。早めに出た人たちはみな姥へと向かっていた。

 姥ガ岳は食傷気味だったこともあり今日の行き先は湯殿山になった。ネイチャーセンター付近からはトレースがなく久しぶりのラッセルに汗が流れた。しかし石跳川はまだまだ雪が足りないようだ。沢の横断では橋を通らなければならず、湯殿山の尾根取り付きでは、橋の上に降り積もった高さ1メートルほどの雪をスコップで除雪してから通過した。

 積雪は2メートル近くあるのだろうか。スキーがなければ腰上まで雪に埋もれるほどだったが、10メートルほどにもなる例年の積雪量からみればまだまだ少なく、ヤブはまだほとんど埋まっていなかった。雪は相変わらず降り続いていた。時折視界を遮るほどの風雪が舞う。稜線は猛吹雪だろうと思った。南東尾根への取り付きから斜度が増し、ラッセルは次第に厳しくなってゆく。この急斜面のラッセルはほとんど阿部さんの独壇場で、軟弱なボク達はただ後ろをついて行くだけだった。森林限界付近まであがれば湯殿山のダマシのピークはもう眼前だったが、これ以上登ってもそこから滑降できないメンバーもいるかも知れずここで打ちきりとなる。標高1250m地点が今日の山頂だった。

 ポールのストラップやアウターなどはまるで金属のようにカチカチに凍り付いている。視界はほとんどなくなり、風雪と寒気はすさまじさを増していた。しかし悪天のおかげで雪は最高のパウダーといっても良い。ヤブ気味とはいえ今日の雪はまさしくディープパウダーだった。緩斜面になると途中で止まってしまうのでそこは登りのトレースを交えながら滑った。山スキーにまだ慣れていないものはこの深雪のトラップにひっかかっている。なにしろ転倒すれば深雪から抜け出すのは容易ではなかった。スキーやポールの片方をなくしてしまうものも相次いだ。それでも徐々に高度を下げてくれば寒気は次第に弱まっていった。

 正午はとっくに過ぎていた。はじめは石跳川の上流部を横断する予定だった。しかし上流とはいってもまだまだ雪が少なく徒渉は不可能だった。遅い昼食後、シールを再び貼り直して登りのトレースに戻ることにした。あまりの寒気にシールが全然効かなくなったメンバーもいた。
 
 登りのトレースさえあれば夕方4時前にはネイチャーセンターまで戻れるだろう。そう考えると不安感はほとんどなくなった。4時を過ぎればたちまち暗くなってしまい、最悪ヘッデンの出番もありそうだったからだ。台地から石跳川へと降り立ち、そこからは再びスキーを担いで石跳川を渡った。午後からの天候はもう少し良くなるだろうといった期待とは裏腹にますます雪が激しさを増していた。ネイチャーセンターでは風雪となり、駐車場に停めていた車は雪に埋まっていた。


石跳川をゆく


石跳川の横断


コース

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