山 行 記 録

【平成23年12月5日/志津温泉〜姥ガ岳】




地吹雪舞う姥沢



【メンバー】西川山岳会5名(柴田、大場、大江、佐藤、蒲生)
【山行形態】山スキーによる山行、冬山装備、日帰り
【山域】月山
【山名と標高】姥ケ岳 1,669.7m
【地形図】(2.5万)月山、(20万)村上
【天候】風雪
【温泉】西川町 水沢温泉館 300円
志津温泉8:00〜姥沢10:00〜リフト上駅11:15-11:50〜志津温泉13:00

【概要】
 国道では雨が降り続いていた。次第に雨はみぞれになり志津温泉では雪に変わる。車から出るのでさえもためらわれるような風雪であった。景色はほとんど見えず稜線は猛吹雪だろうと思った。志津温泉の駐車場に集まった山岳会のメンバーは5名。うち女性が1名で5名とも物好き意外の何物でもないがみんな誇らしいメンバーばかりである。もちろんこの悪天候のなかを志津温泉までやってくるものはほかに誰もいなかった。

 今日はどこまでゆけるだろうか。一応リフト上駅までの行程は片道約7キロ、標高差は800mほどある。半分は耐寒訓練とトレーニングを兼ねての山スキーとなりそうだった。いつものコースを歩いて行くと最近の高温続きで積雪はだいぶ少なくなっていた。しかしそれでもやはり月山である。これまでの積雪に加えて終始降り続く粉雪が見る間に積もってゆく。シール登行にはなんの支障もなかった。電柱コースの急坂では例によって汗が流れはじめたが、姥沢が近づくにつれて気温はぐっと低くなったのを実感した。

 姥沢では目も開けていられないほどの吹雪が時折襲った。リフト乗り場で休憩しているとあまりの寒さに体の震えが止まらなくなる。こんな時には行動していた方がよほどましというものだ。ここから引き返してもよかったのだがとりあえずゆけるところまでということでさらに上を目指した。リフト下は樹林に守られて風は割合に穏やかだったが中間付近からは猛烈な吹雪となった。リフト上駅の休憩所では後続隊を待つ間柴田氏と雪洞を掘ったりして遊んだ。しかし休憩したいというものはひとりもなく全員がそろったところですぐに下山に取りかかった。

 天候と雪質はいつも反比例の関係だ。今日の悪天候と降り続く雪が雪質を最高のものにしてくれていた。今日一番といってもいいパウダー斜面をみんな我先にと滑り降りて行く。至福の滑降。もちろんこの瞬間を楽しみに厳しい風雪に耐えてきたのである。これがあるから山スキーはやめられない。さらに意外だったのは林道の滑走だった。蔵王の樹氷原コースといえそうな無圧雪のコースが延々と続いているのである。それがまた吹けば飛ぶような粉雪なのだからスキーはよく走った。

 ボク達はネイチャーセンター近くまで来たところでようやく昼食休憩をとることにした。ここまで下りてくれば風はほとんどないので緊張感はすでになくっている。降り続く雪と穏やかな雪原をながめながらボクはいつにない充実感に浸った。


林道を歩き始める


風雪が厳しい姥沢


姥沢


前方に姥沢小屋


リフト上駅


リフト上駅


リフト上駅


至福のひとときです


至福のひとときです


至福のひとときです


コース


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