山 行 記 録

【平成23年10月29日/祝瓶山荘〜祝瓶山〜赤鼻尾根】



木地山ダムから望む祝瓶山



【メンバー】単独
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】朝日連峰
【山名と標高】祝瓶山 1417m
【地形図】(2.5万)祝瓶山、(20万)村上
【天候】晴れ(快晴)
【温泉】長井市 ながい温泉「桜湯」300円
【参考タイム】
祝瓶山荘7:40〜桑住平分岐8:15〜祝瓶山10:00-10:50〜赤鼻分岐点11:35-12:15〜桑住平分岐12:50〜祝瓶山荘13:30

【概要】
 3週間前の仕切り直しの祝瓶山。あの日は雨模様と濃霧の悪天候で山頂付近の紅葉もやっと始まったばかりだった。10月最後の週末となった今日は朝から快晴の空が広がり、紅葉は登山口周辺で見頃になっていた。祝瓶山荘には大宮在住の女性と相前後して着いた。女性は昨日まで東北の山を登り続けて今日で3日目というからかなり健脚の人だった。ボクはあいかわらず体調がいまひとつなので大宮さんからはすぐに追い越されるだろうと一足早く歩き出す。桑住平付近でわずかばかりのキノコを採ってから急坂に取り付いた。例によって足は重いものの天候がよいので気分はよい。急坂は山頂までとぎれることなく続く。ほんと、あきれるほどなのである。しかしのんびりと登っても少しずつ標高はあがってゆく。尾根道には小春日和の陽光が降り注ぐ。暑い。風もないので次第に汗も流れはじめる。紅葉は半分以上落葉しているとはいえ、それでも眩しいほどの鮮やかさだ。ジグザグの樹林帯から抜け出すと勾配はさらに増す。きついなあ。喘いでいると山頂直下の鎖場が目前だ。山頂到着はちょうど10時。ほどなくして大宮さんも登ってきたが、あまりにあっけなく登りついてしまい拍子抜けしている。山頂からは文字通り360度の大展望だった。空気がどこまでも澄みきっていて、大朝日岳はいまにも手が届きそうなほどだ。飯豊連峰はここ数日の冷え込みですっかり雪化粧している。冠雪していても寒そうに見えないから今日はよほど気温が高いのだろう。こんな日にはこの雄大な景色を眺めながらのんびりとした休憩が一番の楽しみとなる。日差しは強く無風快晴。汗で濡れていたバンダナもたちまち乾わきはじめている。はじめは二人だけだったがちらほらと登山者が増えていた。

 時間の経つのは早い。1時間近くの休憩を終えて大宮さんとともに下山に取りかかる。祝瓶山の西斜面は葉をほとんど落ち尽くしていたが、鈴振分岐から縦走路にはいると一転して明るい紅葉が広がりはじめる。春先にはヤブ気味だった尾根もいまはどこでも見渡せるほど。晩秋の彩りを眺めながらの快適な下降が続いた。最低鞍部からひと登りすると赤鼻分岐に着く。山頂から45分か。意外と時間がかかったがそれだけ標高もかなり下ったのを実感する。つい先ほどまで滞在していた祝瓶山は見上げるほどの高さにまで遠ざかっている。幾分逆光気味となっていて、端正な祝瓶山の東面とは別の黒々としたゴツイ表情を見せている。急いで下ってしまうのがあまりにもったいないので、山の恵みなどを目的にしばらく近くを徘徊してみる。しかしほとんど収穫はなく今年のキノコは本当に不作のようだ。赤鼻尾根の急坂を慎重に下ってゆけばまもなくなだらかなブナ林となる。ここはこの周回コースでも一番美しいブナ林が広がっているところで、ブナの黄葉とカエデの赤、そしてまだ色づいていない緑の取り合わせがとてもいい。それらを引き立たせるかのように林間に陽光が降り注ぐ様は、まるでなにか絵本の中にでも紛れ込んだかのようでもある。つかの間の夢模様。紅葉を楽しんでいるとたちまちアカハナ沢とカクナラ沢の合流点に降り立った。この地点から桑住平まではいくらもない。これほど穏やかで暖かい山日和は久しぶりのような気がした。前回の悪天候を差し引いてもまだお釣りがきそうなほどだった。


桑住平付近


明るい尾根道


中岳が見える


山頂まではまだ遠い


祝瓶山 山頂


雪化粧した飯豊連峰


赤鼻尾根の紅葉


思わず見上げます(赤鼻尾根)


赤鼻尾根の紅葉


赤鼻尾根の紅葉


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