山 行 記 録

【平成23年4月23日/姥沢〜牛首〜石跳川〜志津】



月山スキー場オープン



【メンバー】西川山岳会(柴田、大江、安井、蒲生)
【山行形態】山スキーによる山行、冬山装備、日帰り
【山域】月山
【山名と標高】月山1998m(牛首まで)
【地形図】(2.5万)月山、(20万)村上
【天候】曇り雨&濃霧
【温泉】西川町道の駅「にしかわ」300円
【参考タイム】
あいべ8:00〜リフト下駅9:30〜リフト上駅出発10:00〜牛首敗退11:00〜上駅昼食12:00〜石跳沢13:00〜旧112号13:30〜あいべ14:00〜水沢温泉

【概要】
 今日の予定は恒例の月山肘折だ。月山スキー場のオープンが遅れたため2週間ほど遅れての実施となった。しかし参加者は当初6名のところ前日に一人減り、当日の駐車場でもドタキャンがあって結局4名のみとなってしまった。昨年の26名という参加者からみれば雲泥の差といえる様変わりだった。あいべの駐車場にはマイクロバスが待機中だったが、当然大きすぎるので柴田車で姥沢に向かった。

 気温が高いため姥沢は濃い霧に覆われていた。視界はほとんどないので今日の行程が危ぶまれた。リフト下駅ではスキー場開きの神事が行われていて、リフトが動き出したのは9時半過ぎだった。早くも小雨が降り出し始めていた。僕たちはリフトに乗り込みリフト上駅へとあがった。

 リフト上駅は相変わらずのガスに包まれていた。視界はないが幸いに雪は柔らかくアイゼンの必要はない。早速シールを貼って歩行開始となった。いつものように金姥を経由し、紫灯森へと稜線をあがっていったのだが、この頃になると稜線では台風並みのすさまじい風が吹き荒れていた。それに加えて雨が真横からビシビシと痛いほどに突き刺さってくる。降り止まないためアウターの内部まで雨はしみこんだ。ゴアテックスなどは何の役にもたたなかった。

 僕は目の前をゆく柴田さんのザックカバーが気に掛かっていた。柴田さんは風で飛ばされないようにと、最初からロープで何重にもザックをしばり、カバーを完璧に固定していたのだが、想定外の強風に煽られ続けて、よくよくみれば今にも飛んで行きそうなほどみるも無惨な状況になり果てていた。こんな状況だったが僕たちはそれでも牛首までは根性でたどり着いた。しかし、ここから先はどう考えても進むことは困難で潔く退却決定となった。リフト上駅からでさえも一歩進むに困難な状況で、よくぞここまで登ってきたものだと思う。しかし、もう限界だ。顔面は目もあけられないほど凍り付いていた。

 ガスで回りが見えないのでシールのまま登った足跡を戻った。姥ヶ岳を巻いているとようやくシールをはがせるまでになり、そこからは一目散にリフト上駅の休憩所へと逃げ込んだ。時間はまだ正午前だった。月山スキー場のオープン日とあって、リフト料金が今日だけは無料というのにスキー客はほとんどいなかった。今日の天候の悪さのほどがわかるというものだった。僕たちは昼食を食べながら今日の行程をのんびりと検討した。なにしろ悪天候に備えてテント装備も含め、アルコールや牛鍋などの食材までたっぷりとあるのである。考えようではいくらでも山を楽しむ方法はあったのだが、全身がびしょぬれの状態では気持ちもたいして盛り上がらなかった。だからといって、このまま姥沢へと下るのは味気なく、姥ヶ岳の中腹から滑降を楽しみながら石跳川へと滑り込み、最後はネイチャーセンターまでと決めて事務局長へ連絡を入れた。事務局長は肘折温泉へ向かっているばかりと思っていた僕たちからの連絡を受けてさぞかし驚いたことだろう。

 食後は姥ヶ岳をトラバースしてゆき石跳沢へと滑り降りていった。すると途中からようやく濃霧が晴れて視界が戻った。快適な姥ケ岳の南西斜面だったのだが、リフト上駅からのトラバースではその距離もわずかだった。石跳沢に降りてしまえばネイチャーセンターまではまもなくだ。ネイチャーセンターからさらにスキーで下ってゆくとゴール地点の旧112号線分技点は目前に迫っていた。


姥沢から出発です


ゴール(旧112号線分技点)

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