山 行 記 録

【平成22年12月11日//志津〜姥ケ岳】



朝日に輝く姥ケ岳



【メンバー】単独
【山行形態】山スキーによる山行、冬山装備、日帰り
【山域】月山
【山名と標高】姥ケ岳 1,669.7m
【地形図】(2.5万)姥ケ岳、(20万)村上
【天候】晴れのち雪
【参考タイム】
ネイチャーセンター入口8:10〜姥沢〜リフト下駅9:20〜リフト上駅10:20〜姥ケ岳10:50〜リフト下駅11:20-11:40〜ネイチャーセンター入口12:10

【概要】
 2週間ぶりの姥ケ岳。平地での雪は相変わらずさっぱりだが、西川町の弓張平付近までくるとさすがに風景は違っていた。見渡す限り一面雪景色と化しており、前回と比べて積雪量は格段に増していた。当然姥沢までは上がることができないのでネィチャーセンター入口付近から歩き出しとなる。100m先の工事現場まではスキーを担いだがそこから先は問題なくシール登高が可能だった。新雪は20cmぐらいあるのだろうか。歩くとスキーは10cmほど沈んだ。新雪に触れてみるとふわふわしていて、まさしくこれこそパウダーだという気がしておもわずうれしくなる。これならば今日の滑走も期待できそうだと早くも姥ケ岳の東斜面へと心が弾んだ。

 電柱下をショートカットしてゆくと短時間で姥沢まで上がれる。林道に沿って歩いている先客さんもいたのだが僕はあくまでショートカットにこだわって直登した。当然だが途中からこのルートにも先客のトレースがあらわれた。雪はまだまだ少ないもののこれならば電柱下をスキーで下るのも容易だろうと思った。

 登るにつれて日差しがぐんぐんと強まっていた。見上げれば雲ひとつみあたらない快晴のドピーカンである。この好天が崩れるなどとても信じられないのだが、実は今日の天気予報は芳しくないのである。そのためもあるのだろうか。駐車中の車も秋田、新潟、いわきナンバーのほか、地元の車といえば僕の他に1台だけであった。好天に誘われて来る人は予想以上に少ないようだ。予報では昼前から雨が降り出し、庄内地方ではすでに暴風警報が発令されているというので今日は時間との競争になりそうだった。

 約1時間ちょっとで姥沢へと登り着く。湯殿山も前回と違って真っ白の山肌を見せる。これならばまもなくスキーでの滑走も可能だろうと思えるほどだった。リフト下駅で先客に追いついたが、聞いてみれば米沢の高○さんというかたでネットではお互いに知っている人であった。小休止をとりながら腹ごしらえをしてリフト下を登ってゆく。まだこの辺りは無風ではあったが、リフト上駅が近くなると風が強まり始めていた。

 ここでは早速別の先客が姥ケ岳から滑り降りてきたので様子を聞けば山頂では相当の風が吹いているという。そしてこの人も今年の以東岳で出会った新潟の伊○さんというかたで、お互いに久しぶりの再会という形であった。ここで立ち話をしているうち、月山はガスがかかりはじめ、姥ケ岳では早くも雪煙が舞い始めていた。天候の悪化は予想外に早いと判断するしかなかった。

 後続はまだ誰も来なかったが、とりあえず視界のあるうちに姥ケ岳の山頂を踏んでくることにした。しかしである。山の天候はやはり分からないものだ。姥ケ岳への行程の半分も登らない内に風は強烈なものとなったのである。暴風警報の影響は早くもこの月山界隈まで延びてきたようであった。ここは風に飛ばされないようにしながら必死で登らなければならなかった。

 姥ケ岳到着は歩き始めてからまもなく3時間も経とうとしていた。当初の天候では月山の山頂も楽勝だろうと考えていたのだが、こうも天候の急変が早いとなれば自殺行為でもある。こんなときは逃げるが勝ちなのだ。山頂で記念写真だけ撮ると早速東斜面へと回り込んで一滑りを楽しんだ。沢の末端まで滑り込みたかったのは山々なのだが、すでに周囲は風雪の様相が漂い始めていたため、リフト上駅へと迂回作戦をとり、その後はリフト下駅へと一直線である。リフト下駅まで下れば下界と変わりはなくあとはなんの心配もなかった。ザックを下ろして早めの昼食をとりながら休憩とした。後続は単独それぞれ3名ほどいたのだが、いくら待っていても誰も下ってくる気配はなかった。

 リフト下駅を後にすればあとは林道に沿って下るだけだった。姥沢の駐車場を過ぎると雪は雨に変わり始めていた。見上げると月山をはじめ、姥ケ岳も薄黒い雪雲に覆われはじめていて、朝方の目映いほどの好天は微塵も残っては居なかった。



電柱下を登り始める


木立の間からは湯殿山が


リフト下、汗が流れます


リフト上駅の休憩所


姥ケ岳山頂と月山


姥ケ岳を登る人 すっかり天候は下り坂


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