山 行 記 録

【平成22年7月19日/大黒天から刈田岳】



五色岳とコマクサ



【メンバー】2名(長女)
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】蔵王連峰
【山名と標高】 刈田岳 1758m
【地形図 1/25000】蔵王山
【天候】晴れ時々曇り
【参考タイム】大黒天駐車場11:10〜刈田岳12:10-12:40〜大黒天駐車場13:20

【概要】
 連休の最終日。ようやく東北地方も梅雨が明けて、昨日から猛暑が続いている。暑くてどこにも出かける気持ちになれなくていたが、長女が山に行きたいというので蔵王へと向かった。またまた安直だが刈田峠までゆけば登る気持ちも湧いてくるだろうという目論見である。

 刈田峠付近は結構ガスに覆われていて、展望はそれほど良くはなかった。それでも刈田峠の路肩には立錐の余地もないほどのマイカーで埋まっている。相変わらず南蔵王はかなりの人気のようだった。大黒天駐車場へと降りて行くと、刈田峠ほどではないものの、それでもかなりの車が停まっている。ほとんどは観光客だろうが。それでもここからであれば短時間で刈田岳へと登れるのがありがたい。ここは困ったときの神頼み的なハイキングコースである。またこの時期であればコマクサがちょうど盛りを迎えているはずであった。

 下界ではうだるような暑さでも、ここ大黒天では肌寒いくらいの風が吹いていた。夏山が苦手の僕にとっては気温が低いのがなによりの励みとなる。しかし天候は良いのだが熊野岳は雲に隠れてみえなかった。長女は山が久しぶりとあって、周囲の風景がどことなく新鮮に写るらしく、結構はしゃいでいる。僕たちは風景を楽しみながら広々とした登山道をのんびりと登った。途中でお釜が見えると、それを背景にして記念写真をたくさん撮った。

 刈田岳までは休み休みの登りだったが予定通りの時間で山頂に到着した。所要時間は60分。行き交う人は登山靴とザックを背負った登山者がほとんどだったが、刈田岳山頂では観光客の方がはるかに多い。登山者はというとここでは極めて少数派であり、どこか肩身の狭い思いさえするようだ。雲の中に入っているのだから当たり前だが、風は駐車場よりもはるかに強くそして冷たかった。下界ではとても考えられないほどの山頂の寒さにはさすがに長女も驚いていた。

 僕たちはレストハウスに立ち寄ってから昼食をとることにした。そしてお釜の方角に少し寄り道をする途中で、ようやくコマクサを見つけることができた。一度見つけるとコマクサは次々と現れてくるから不思議だった。それは下山途中でも同じだった。登るときには全くなかったと思っていたのだが、よくよく見ればいたるところにコマクサが咲いていたのである。それはもう群生と呼ぶしかないほどだ。おびただしいほどのコマクサを見ていると今がちょうど最盛期を迎えているようだった。

 僕は短時間ではあったが、久しぶりに長女とハイキングを楽しみ、さらに予想外に多くのコマクサと出会うことができて、大いに満足しながら大黒天へと下った。


刈田岳山頂


タカネニガナ


オトギリソウ


コマクサ


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