山 行 記 録

【平成21年12月20日/志津〜姥ケ岳(リフト上駅まで)



姥への登り



【メンバー】単独
【山行形態】山スキー、冬山装備、日帰り
【山域】月山
【山名と標高】姥ケ岳 1,669.7m(リフト上駅まで)
【地形図】(2.5万)月山、(20万)村上
【天候】曇り時々雪
【参考タイム】
志津8:45〜姥沢10:50〜リフト下駅11:20〜リフト上駅12:10-12:50〜志津13:50

【概要】
 志津温泉は約1ヶ月ぶりとなる。ようやく県内にも本格的な降雪があって嬉しいのは確かなのだが、なんとなく仕切り直しという感じがしないでもない。湯殿山にしようか姥ケ岳方面にしようか出かけるまで迷っていたが、雪模様のため姥ケ岳方面にした。前回は姥沢まで車であがれたのだが、積雪量は前回の比ではない。かなりの積雪があってもう先へは進めない。駐車スペースにはすでに車が数台停まっていた。準備をしているとさらに次々と車が集まり始め、結局テレマークカーや山スキーの総勢10数人にもなろうかという団体だった。

 志津温泉のゲートを通って歩き始めると先人のトレースが続いていた。深々としたトレースはすでに厳冬期を思わせるようであり、ラッセルも結構きつそうに見えた。先人は二人のスキーヤーとスノーシューが一人か。途中で試しにラッセルをしてみたもののすぐにバテそうになり先人のトレースに戻った。今回は無理をせず、トレースはありがたく利用した方が良さそうだった。小雪が降り続いていたものの今日の気温は結構高い。たちまち汗が流れてのどがかわいてしまうほどだった。そしてときおり雪が止むと雲間から柔らかい日の光が差した。

 いつものとおり途中からは鉄塔下を登ってゆく。トレースのおかげで後続部隊としては楽なのだが、それでも膝上程度の深さはあり、トップの苦労は並大抵ではないだろうと思った。

 ラッセルをしてくれている先人には姥沢でようやく追いつくことができた。志津温泉からちょうど2時間。新潟からきたという二人はリフト下駅で休んでいるところであった。ラッセルのお礼をいって今度は交代を買って出た。しかしリフトの半分も行かないうちに先の二人が追いついてきてしまい、たちまち追い抜かれてしまった。新潟の二人は若いということもあるのだろう。僕は情けなる一方だったが、二人は並の体力の持ち主ではなかったようだった。

 一時は青空もみえたのだが小雪が舞い始めてくると上空は薄暗くなる一方だった。一歩一歩喘ぎながらもようやく上駅に着く。二人はどうしたのだろうと見上げるとトップが姥ケ岳の途中まで登っていた。僕も追いかけたいところだが天候は悪くなる兆しが見えていた。この上駅を今日の山頂に決めて昼食をとることにした。

 標高は1500m。ここはすでに湯殿山と同じ高さなのだ。風は冷たくてとても気楽に休める状況ではない。早々にツェルトに潜り込むことにした。今日はほとんど他人のラッセルを利用させていただいたにもかかわらず予想外に疲れてしまい、温かいカップラーメンを食べると気持ちが落ち着いてくるようだった。

 休んでいる間にも天候はいっこうに変わらなかった。今日はこのまま下ることにしてシールをはがした。まだ誰も滑っていない雪面がリフト下駅まで続いているのである。久しぶりに味わうようなディープパウダーはまさしく至福の時間であった。

 途中で10数人もの団体が下駅を上がってくるところに出会った。こちらは仙台からのグループのようだった。下駅を一気に通過しようかというところで突然名前を呼ばれて立ち止まる。山形のoobaさんだった。無線で呼びかけてくれたらしいのだが、あいにくこちらは電源を入れていなかった。oobaさんは10時出発だったというから時間的には一緒にはなれなかっただろうが失礼を詫びた。その後はトレースをたどり、途中からは鉄塔下を滑降してゆく。短時間だったが、ひさしぶりの深雪にしばし酔い、そして戯れた一日が終わった。


小雪舞う姥沢

inserted by FC2 system