山 行 記 録

【平成21年10月10日/泡滝ダム〜大鳥小屋】



大鳥小屋



【メンバー】単独
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】朝日連峰
【山名と標高】以東岳m(三角峰直下まで)
【地形図】大鳥(2.5万)、村上(20万)
【天候】晴れのち雨
【参考タイム】
泡滝ダム7:00〜大鳥小屋9:30-9:45〜三角峰10:45〜大鳥小屋11:15〜泡滝ダム13:15

【概要】
 紅葉の便りが各地から聞こえ始めてだいぶ経っている。天気予報はいまひとつだったが例年訪れている以東岳に向かった。山頂付近はすでに盛りは過ぎたはずなので大鳥小屋付近の紅葉が目的である。しかし、せっかくの3連休というのに予報は芳しくはなかった。そんな天候のためだろう。駐車場には数えるほどしか車はなかった。大型の台風が通過したばかりということもあるのかもしれなかった。

 準備を整えて曇り空の泡滝ダムをとぼとぼと歩き出す。昨夜まで雨が降り続いたのだろうか。登山道はかなり濡れていて部分的には泥濘状態のところも多い。吊り橋を二つ渡れば七曲がりの九十九折りだ。このコースにはいたるところに水場があるので水筒はいらない。さらに柄杓まで用意されているので行く先々の水場に立ち寄り喉を潤した。しばらく急坂に耐えれば大鳥池も間近となる。心配した天候だったがこの頃には青空も一部見えていて、日射しが降り注ぐと色づいた灌木類が鮮やかに輝いた。

 大鳥小屋では管理人の藤井さんとしばらく立ち話をした。時間はまだ早いためか登山者は見あたらない。小屋の周囲は紅葉の木々に囲まれてうっとりするほど美しい。藤井さんによると、この好天も続かず今日はまもなく雨が降り出すだろうということだった。大鳥池からは以東岳や以東小屋もみえるほど澄んだ秋晴れが広がっていたが、これが崩れるとはにわかには信じられなかった。

 私は休憩もそこそこにオツボ峰への急坂を登った。ここからは登るほどに紅葉の鮮やかさが増していった。登りは快適でこの分ならば早めに山頂へ着くことが可能だろうと思った。しかし、そんな気持ちをあざ笑うかのように、やがて上空からはポツリポツリと雨が降り出してきてしまったのである。見事管理人の予想が的中した形である。左手には三角峰がありようやく急坂が終わってなだらかな山道となった付近であった。先ほどまで前方に見えていたオツボ峰もすでに見えなくなっていた。

 立ち止まっていると雨は次第に本降りとなってしまい僕はあわてて雨具を着た。寒気が入っているのか雨は異常なほどの冷たさだった。この雨は山頂で雪に変わるかも知れないなと思った。僕は山頂へ向かう気持ちは一気に冷めてしまった。以東岳にはまた登る機会があるだろうと僕は引き返すことにした。久しぶりの山行きとあって両足が疲れてもいた。大鳥小屋から下り始めるとこれから登ってゆく人たちとすれ違った。すでに正午近い時間なのでもしかしたら今日は大鳥小屋への宿泊だけなのかも知れなかった。


大鳥池


三角峰直下

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