山 行 記 録

【平成21年5月2日〜4日/八甲田山】



酸ヶ湯温泉へテント設営



【メンバー】2名(妻)
【山行形態】山スキー、酸ヶ湯温泉駐車場に幕営(山行は日帰り)
【山域】北八甲田連峰
【山名と標高】田茂萢岳1,324m、赤倉岳1,548m
【天候】(2日)晴れ、(3日)晴れのち曇り
【温泉】八甲田温泉「遊仙」500円
【行程と参考タイム】
5月1日
長井19:00=(R348・山形蔵王IC=※途中仮眠=黒石IC)=酸ヶ湯温泉(翌日9:30着)

5月2日
(田茂萢岳〜箒場岱コース)
ロープウェイ終点(田茂萢岳)11:40〜赤倉岳山頂(昼食)13:00-13:30〜箒場岱バス停14:50
 箒場岱バス停(バス)八甲田ロープウェイ(車)酸ヶ湯温泉(テント泊)

5月3日
(酸ヶ湯温泉〜硫黄岳コース)
酸ヶ湯温泉8:40〜硫黄岳山頂10:40〜酸ヶ湯温泉11:30(テント泊)

5月4日
(移動日)
酸ヶ湯温泉8:00=R394=R7・R105・R285(鷹巣町・五城目町経由)=山形道(酒田みなとIC・湯殿山IC)R112・R287=長井21:00

【概要】
5月2日
(田茂萢岳〜箒場岱コース)
 GWはカミさんと愛犬と一緒にテント生活を楽しむ恒例の八甲田山。コース上の問題や難しさもないので半分ドライブを兼ねた骨休めともいえそうな山スキーだ。今回は先日に行った飯豊連峰の疲れも残っていて、酸ヶ湯温泉には予定よりかなり遅れて到着した。しかし酸ヶ湯温泉の駐車場は比較的空いていた。テン場もまだガラガラといった状態であった。

 昨年は雪の少なさに唖然としたが今年はその印象が残っていたせいか予想外に多いと感じた。おおよそ例年並のような積雪だろうか。早速雪上にテントを張るために一汗をかく。設営後はロープウェイ乗り場へと向かった。すでに昼時間も近いことからほとんど待たされることもなくロープウェイに乗り込んだ。ロープウェイの終点からは天候がよいだけに抜群の展望であった。八甲田連峰の山々は全て見渡すことができ、振り返ると岩木山がぽっかりと空に浮かんでいる。この空模様をみて田茂萢岳からは久しぶりに箒場岱をめざすことにした。それというのも明日は雨の予報がでていたからである。雲ひとつないような今日の好天が崩れるなど信じられないような思いだったが予報はやはり尊重しなければならない。八甲田山循環バスの箒場岱発最終時刻は午後5時。もう正午だったが余裕で大丈夫と判断した。

 箒場岱コースは田茂萢岳から赤倉岳へ約2時間弱の登りが必要だが、山頂からは6km以上という八甲田随一の長い滑走が楽しめる。天候の心配も全くないのでのんびりと出発した。全国各地から訪れている人も多いのだろう。僕たちと同じような時間帯から登り始める人もだいぶいるようであった。田茂萢岳とのコルからはシールを貼って赤倉岳に向かった。赤倉岳山頂は吹き飛ばされそうなほどの強風が吹いていた。ここはいつ来ても風が強いところだ。左手には海の向こうに北海道までが見えるようだ。昼食はその雄大な景色をながめながらのんびりとした。僕は八甲田にきてこの時間帯が特に好きである。長時間、長距離ドライブの疲れもこの旅情漂う風景を眺めるだけで不思議ととれてゆくようだった。昼食後は山頂からゆったりとコースを下って行く。人の姿もほとんどみられずまるで貸し切り状態である。広大な雪原の広がりはこれぞ八甲田山といった趣がある。途中で小休止をとったものの箒場岱のバス停には赤倉岳山頂から1時間20分で到着した。箒場岱のバス停はバス待ちスキーヤーも少なく閑散としている。売店でアイスクリームを食べているとほどなくバスの発車時刻が迫っていた。

5月3日
(酸ヶ湯温泉〜硫黄岳コース)
 酸ヶ湯温泉二日目は朝から薄雲が広がりどんよりとしていた。天候は下り坂のようであった。大岳にもぶ厚い雲が覆っていて見えるのは裾野付近だけであった。たぶんロープウェイの終点付近は大荒れであろう。これではせっかくロープウェイを使っても御利益はなさそうである。午後には雨が降り出す予報が出ているので今日は硫黄岳を往復することにした。これならばテン場から歩き始めることができるので短時間でもツアーを楽しめそうである。さらに硫黄岳というピークを踏むことも出来るのだ。

 駐車場では今にも雨が降り出すような兆しが漂っていた。しかし、いざ歩き出してみると樹林帯は予想外の明るさに満ち溢れていた。辺りは細いブナの木やダケカンバが多いことにもよるのだろう。振り返ると南八甲田連峰の山々が見えた。シール登高は快適である。こちらは登り始めたばかりというのに早くも下ってくる登山者やスキーヤーも多かった。沢状の窪みを何カ所か乗り越えて行くと硫黄岳が正面となった。まもなくすると硫黄岳の直下だ。左手には赤い屋根の仙人岱ヒュッテも見えている。硫黄岳まではひと登りのようだ。何人か滑ってくる人も多いがこれから登り始める人もいる。見上げると雨雲もかなり低い位置まで降りてきていた。さあ時間との勝負のようだ。急いで登ろう。100m足らずの標高差だが結構な斜度がある。僕は一気に山頂まで登ってカミさんを待つ。そして山頂からはシールをはがして折り返すようにUターンである。急斜面でも距離は短いのでターンは一瞬といった感じだ。

 仙人岱ヒュッテに立ち寄ることも考えたが雨雲は目前に迫っていた。周囲もガスが流れ始めていて視界も無くなりつつあった。僕達は登ってきたルートを忠実にたどりながら酸ヶ湯温泉へと向かった。下りも快適だった。硫黄岳の急斜面とは違いここはなだらかな滑りが楽しめるところだ。カミさんも安心したのかゆったりと立木の間をすり抜けてくる。そして酸ヶ湯温泉駐車場で後片づけをしている途中から雨が降り出してきた。それもたちまち本降りとなったのである。3時間足らずのツアーだったが危機一髪といったところで雨を避けることができたのは幸いであった。下山後は八甲田温泉まで足を伸ばし八甲田山の二日目をのんびりと楽しんだ。


箒場岱コースをのんびりと下る(正面は高田大岳)


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