山 行 記 録

【平成20年10月11日/朝日連峰 泡滝ダム〜以東岳(※途中敗退)


【メンバー】単独
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】【山域】朝日連峰
【山名と標高】 以東岳1,771m(オツボ峰敗退)
【地形図】(2.5万)大鳥池(20万)村上
【天候】雨
【参考タイム】
泡滝ダム5:30〜冷水沢吊橋〜七ツ滝沢吊橋〜大鳥小屋8:00〜三角峰〜オツボ峰9:30〜泡滝ダム13:00

【概要】
 3連休初日の天候はあまりよくない予報がでていた。しかし、山は現地にいってみなければわからないと思い、前日の夕方泡滝ダムに向かった。久しぶりの以東岳なのだが、あいにく所用のために日帰りをしなければならなかった。泡滝ダム到着は午後11時。寝る前は満天の星空で車中泊は快適だった。

 翌日は未明から雨が降り出していた。それも本格的な雨であった。朝から雨では急速に気持ちが萎えてしまい再びシュラフにもぐり込んだ。一時は今日の山を取りやめにしようかとさえ思った。それでも大鳥小屋まででもいってみようかと思ったのはせっかく遠くまで来たのだから、という貧乏性のようなものか。車内で雨合羽を着て身支度を整えた。奥の駐車場には6〜7台ほどの車が並んでいた。ほとんど県外ナンバーだった。

 雨は全く降り止む気配はなかった。当然ながら他に登る人はいない。薄暗い山道を歩き続けていると少しづつ明るさが広がって行く。二つの吊り橋を渡ると大鳥小屋への本格的な急坂となった。ますます雨は激しさを増していた。いつもより足取りが重く大鳥小屋まで異様に遠く感じた。2時間半ほどかかってようやく大鳥小屋に到着した。小屋からは雨音に混じって宿泊者のざわめきが聞こえた。昨年よりも一週間ほど遅いせいか紅葉はだいぶ進んでいた。来週頃が見頃か。小屋周辺も大鳥池もかなり色づいているようだった。

 ときどき雨は小降りになったりはするものの、あいかわらず降り止む気配はなかった。それでも紅葉の鮮やかさに誘われて、もう少し登ってみようかとオツボ峰へと登り出す。ここは最初から急坂が続くところだ。整備された丸太の階段もかなりくずれていた。三角峰を過ぎると色鮮やかさが際だってくる。しかし一方ではこの雨である。うらめしくなるばかりだが、その雨はときどき恐ろしいほどの迫力で降ってきた。一方では風も強いので著しい寒さをも感じ始めていた。森林限界を過ぎてオツボ峰が目前となるとほとんど豪雨の様相を呈し始めた。やはり山の降りっぷりは平地とは違うなあと考える。カッパは着ていても全身がズブ濡れ状態だった。風に晒されて体感温度は氷点下を思わせる。やがてぶるぶると全身に震えがやってきてしまった。もうだめだ・・・。止めよう。そう思った。こんな日に登ってもなんの楽しみもない。それに本格的に風邪を引いてしまいそうだった。

 大鳥小屋まで戻ると先ほどまでの激しい雨は少し穏やかなものになっていた。しかし雨は相変わらずだった。予報だと昼頃から雨は上がるはずだったが山ではまだまだのようだった。小屋を後にすると少しずつ雨は小降りに変わり始めていた。吊り橋付近から少しずつ登山者と行き交うようになった。みんな天候の様子をみながら登り始めてきたようである。小屋泊まりのザックは大きく、うらやましいほどだった。途中でアンパンを貪るように食べると体が少し温まった。エネルギーがだいぶ少なくなっていたようである。思い出してみたら写真は一枚も撮ってはいなかった。また訪れる機会もあるだろうと泡滝ダムへの道をのんびりと下った。


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