山 行 記 録

【平成20年10月4日/蔵王連峰 ブドウ沢〜南雁戸山



南雁戸山の紅葉と蔵王ダム



【メンバー】単独
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】蔵王連峰
【山名と標高】南雁戸山(みなみがんどさん)1486m
【地形図】(2.5万)笹谷峠、蔵王山、(20万)仙台
【天候】晴れ
【参考タイム】
林道終点6:00〜八方平避難小屋8:20〜蔵王ダム分岐8:30〜南雁戸山9:00-10:00〜八方平避難小屋〜小屋林道12:00
  
【概要】
 蔵王連峰の最北部にあたる笹谷峠から南へ連なる峰々一帯は、通称、北蔵王連峰と呼ばれている。盟主は三角点のある雁戸山だが、その南に聳える南雁戸山の方がわずかに高く、いわゆる双耳峰を形成している山である。ブドウ沢へは山形自動車道の笹谷ICから国道286号線に下りて仙台方面に向かい、途中から右折して「小屋の沢林道」に入る。その林道沿いにある『ブドウ沢清水』の少し先がブドウ沢の登山口で、右手に標識が立っている。

 山形県内では庄内地方や最上地方が雨模様と聞き、今日は間違いなく晴れそうだという蔵王連峰にした。紅葉を楽しむにはやはり天候が一番だろうと思う。しかしその蔵王も午後からは下り坂だというので早出をした。ブドウ沢コースは1年ぶりで、軽い山歩きには今の私にとってちょうどよいようである。

 沢を2ヶ所横断すると急登の始まりだ。日頃の不摂生が祟ったのか足が異様に重く、今日は途中何度も休憩をとらなければならなかった。喘ぎながら登っていると汗が止めどなく噴き出してくる。この1週間で摂取した余分な水分が全部体外に放出しているかのようである。八方平避難小屋へは2時間ちょっとで到着した。小屋の裏手が名号峰への北蔵王縦走路となっている。正面には大きく稜線を広げた急峻な南雁戸山を望むことができた。ここからは割合平坦な稜線歩きとなったが、同時にこのあたりから風が強くなる。気温も低く初冬を思わせるほどの冷えこみであった。

 紅葉は1200mぐらいから色付き始め、ちょうど1400mぐらいが盛りのようだった。この時期の登山道は不思議と柔らかく歩きやすいものだった。落葉がクッションとなっているのかも知れなかったが、一方では紅葉の美しさが足どりを軽くするのかもしれなかった。途中で蔵王ダムへの分岐点を過ぎ、ひと登りでガレ場を通過する。ここでは大きな岩が点在していて、暖かい日なら岩の上で景色を眺めながら昼寝も出来そうだが、今日は手がかじかむほどの冷たい風の通り道となっているのでそれどころではなかった。ガレ場から南雁戸山まではまもなくだった。

 南雁戸山の山頂からは北雁戸山の鋭鋒が前方に飛び込んでくる。まだ時間が早いためだろうか。色がくすんでいて折角の紅葉も鮮やかさがまだ見られないのが残念だった。朝日連峰は雲に隠れて見えなかったが、山形市の市街地を見渡すことが出来た。北雁戸山は逆光だったが、南雁戸山は時間の経過とともに紅葉の美しさが際だってくるようだった。とくに蔵王ダム方面の西側斜面が素晴らしい。この光景に大満足し今日登れたことに感謝していた。南雁戸山では好天にもかかわらず誰もいないのが不思議だった。私はこの山頂でしばらく足を休めてからのんびりと下山することにした。
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