山 行 記 録

【平成20年7月13日/刈田峠〜屏風岳】



芝草平と屏風岳



【メンバー】2名(妻)
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】蔵王連峰
【山名と標高】 前山1684m、杉ケ峰1745.3m 、屏風岳1817.1m、
【地形図】(2.5万)蔵王山、(20万)仙台
【天候】晴れ
【参考タイム】
刈田峠9:30〜前山10:20〜杉ケ峰10:35〜芝草平11:10-11:45〜屏風岳12:20-13:10〜杉ケ峰14:00〜刈田峠15:10

【概要】
 今週もカミさんとの山行である。自宅を出るのが例によって遅くなったために蔵王の刈田峠へと向かった。今回は私が投稿している今月号の雑誌と同コースでもある。あまりに暑いとコース自体が思いつかず、安易な考えにも悲しいものがあるが、現地に到着してみると刈田峠は別世界であった。ここはすでに標高が1600mを超えている。ただ路肩という路肩には乗用車が列をなしており、どこにも停められる場所はなかった。しかたがないので四駆の特権を生かし、路肩から岩場へと降りて行き強引に駐車してしまった。付近はハクサンチドリが群生となっていた。

 登山口からはゴゼンタチバナ、アカモノ、ウラジロヨウラク、アズマシャクナゲなどを愛でながら歩いて行く。花の時期を歩くのは楽しいばかりだが、頻繁にカメラを取り出しながらなのでピッチがいくらも進まない。次々と登ってくる登山者に二人はたちまち追い越されてゆく。

 前山、杉ケ峰と緩やかな上り下りを繰り返すとやがて芝草平の湿原だ。芝草平の入り口付近ではベンチに腰を下ろして休憩している登山者が目立った。さっそく芝草平の奥へと進んでゆくと、心地よい風が吹き抜けてゆく。チングルマはすでに花の時期の終わりを告げ果穂が湿原一帯を覆っている。池塘ではワタスゲが風に揺れ、わずかにイワイチョウが咲いているくらいでちょうど端境期のようであった。湿原は桃源郷を思わせる別世界。吹く風は爽やかで、下界の猛暑が信じられないほどだ。それは肌寒いほどでTシャツの上にカッターシャツを一枚羽織った。この芝草平の奥にあるベンチにザックをおろし、しばらく昼食休憩とした。

 屏風岳までくると多くの登山者で賑わっていた。登山者は不忘山方面からも次々とやってきては刈田峠の方へと降りてゆく。多くの団体はマイクロバスや大型バスが下山口へと回してくれているようである。山頂からは水引入道や後烏帽子岳などの山々もすぐ近くにそびえている。この屏風岳では心ゆくまで展望を楽しみながら1時間近くのんびりとしてしまった。

 屏風岳を後にすると今度は刈田岳や熊野岳を見渡すことができて少しも飽きることがなかった。カミさんも2回目のはずだったが前回の展望はあまり良くなかったのだろう。このコースがこんなに眺望がよいのだとは期待していなかったらしく、しきりに感嘆の声をあげている。今日は終始涼しい風が稜線を吹き渡っていて、山頂からの展望と県境稜線から眺める新鮮な景色に満足をしながら、あらためて蔵王連峰の良さを味わった一日であった。


イワイチョウ


ウラジロヨウラク


ウラジロヨウラク


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