山 行 記 録

【平成20年7月5日/蔵王連峰 笹谷峠〜雁戸山】



新山分岐から蟻の戸渡りを見上げる



【メンバー】2名(妻)
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】蔵王連峰
【山名と標高】(がんどさん)1,484.6m
【地形図】(2.5万)笹谷峠、(20万)仙台
【天候】曇り時々雨
【参考タイム】
 笹谷峠9:00〜カケスガ峰分岐〜新山分岐11:00〜雁戸山(昼食)11:20着/12:00発〜笹谷峠14:00

【概要】
 今日はカミさんとの久しぶりの山行き。お手軽でなおかつ見晴らしも良く、ちょっとは登り甲斐のある山。といってもいくらでもありそうだが雁戸山を選んだ。登山口の笹谷峠は900mを超えているので暑い季節にもお勧めである。

 今日の笹谷峠駐車場にも多くの車がとまっていた。軽い準備運動をして登山道に進んでゆくと、草が伸び放題となっていて草いきれでムッとするようだった。勾配は緩やかなのだが視界もあまりなく、変化に乏しいために鬱陶しい気分がつきまとう。関沢分岐を過ぎてしばらく歩くとカケスガ峰の分かれ道に着く。ようやく樹林帯が終わり、前方に雁戸山が見えてくるところだ。この付近で単独の人が2、3人追い越していった。分岐からは前山の東斜面のトラバース区間。木の根っこが多くて滑りやすいので結構気を使う。まもなくすると雁戸山と前山の鞍部に到着する。ここからは雁戸山の鋭い岩峰がもう目前だ。天に向かって屹立するその迫力ある姿はいつ見ても圧倒されるようである。この辺りから早くも下山してくる人も目立ち始めた。

 蟻の戸渡り付近の岩稜帯は風もあってすごく心地よい。展望も抜群で気持ちの良い尾根歩きに壮快感がみなぎる。稜線を吹き抜ける涼風は爽やかで、汗をかいた体がいっぺんで生き返るようであった。この区間は意外と高山植物もあって単調な気持ちを救ってくれるようだった。ゴゼンタチバナやマイズルソウは群落となっていたが、その中でタカネバラやベニバナイチヤクソウなど普段はあまり見られない花が目についた。

 ノコギリの歯のようなヤセ尾根のアップダウンを登るとやがて雁戸山の山頂だ。山頂には意外に登山者が少なくたった二人しかいなかった。駐車場のあの人たちはいったいどこにいったのだろうと不思議だった。展望はそれほどよくはなかった。南雁戸山や蔵王ダムは何とか見えたものの、熊野岳付近はガスに隠れていて、いつまでたっても見えることはなかった。ともあれ昼時間も近いのでさっそく昼食とする。いつもは混み合う山頂も今日はどこでも使い放題のようだった。ビニールシート広げて横になるとくつろぎの時間だ。この雁戸山はのんびりと歩いても片道2時間程度であり、こんな山もたまにはいいものだと思う。休んでいると南雁戸山を往復してきたと思われる人たちが結構戻ってくる。私たちと同じような年代であり、みんな元気だなあと思わずにはいられない。

 しばらくすると雨雲が西側から広がり始めていて、急いで後片付けを始めた。蟻の戸渡りを降りて前山の樹林帯に入るとたちまち雨が降り出してきてしまった。登りはじめは青空も広がっていただけに、山の天候はわからないものである。雨はなかなかやむ気配はなく、途中から目の前が見えなくなるほどの大降りとなった。通り雨だとは思ったがしょうがないので雨具を着て下った。関沢コースとの合流点付近までくると雨は小降りとなり、まもなくすると青空が広がった。おかしな天候だとは思ったが、おかげで雨と汗で全身が濡れてしまった。駐車場に着く頃には再び爽やかな風が吹き渡っていた。


タカネバラ


ゴゼンタチバナ


ベニバナイチヤクソウ


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