山 行 記 録

【平成19年11月17日(土)/古寺鉱泉から畑場峰】



左から、鳥原山、大朝日岳、小朝日岳(帰宅途中の林道で)



【メンバー】単独
【山行形態】冬山装備、日帰り
【山域】朝日連峰
【山名と標高】 畑場峰m
【地形図】(2.5万)朝日岳、(20万)村上
【天候】快晴
【参考タイム】
古寺鉱泉6:50〜畑場峰8:30〜古寺鉱泉10:00
  
【概要】
 この一週間足らずの間に山はいっせいに雪化粧し、自宅から眺める葉山連山も真っ白になってしまった。今日は移動性高気圧に覆われると聞いて古寺鉱泉に向かった。初冬には何回か古寺鉱泉から登っているのだが、いつものコースでは何となくモチベーションが上がらず、今回は畑場峰経由で鳥原山をめざすことにした。放射冷却現象もあって自宅を出発するときの気温は氷点下3度。空気までが凍ってしまいそうな今日は厳しい冷え込みだった。

 古寺鉱泉は冬ごもりに入ったような静けさに包まれていた。登山口からの急坂をしばらく登ると、すぐに雪が現れる。まだ標高はたかだか700m足らずなのに驚くばかりだった。周りの樹木はすべて葉を落ちつくして見通しはよく、木立の間からは冠雪した朝日連峰の稜線がのぞいた。すっかり冬山という雰囲気が漂っていて、今更ながら季節の移ろいには唖然とさせられる。11月中旬を考えれば当たり前の光景なのに、まだ気持ちが秋山から抜けきっていないようだった。

 黙々と歩いていると、雪を被ったキノコを見つけて少しだけ採取した。キノコはカチカチに凍り付いているので採るのに苦労する。まもなく右手の高みからは古寺山や小朝日岳が見えてくる。もちろん冠雪していて真っ白である。やがて後ろからは輝くような月山や以東岳も現れる。その一点の曇りもない白銀の山並みを見て、積雪の多さにあらためて目を見張った。

 高度が1000m近くなると丈の高いクマザサが雪を被って道を塞いでいた。積雪はあるのだが、笹を埋め尽くすにはまだまだ足りないようである。ストックで雪を払いながら進むのだが歩きにくいことこの上ない。晴天でなければ途中で引き返していたかも知れなかった。

 今日の空には雲ひとつ見当たらない。こんな日はどこまでも歩いて行けそうな気分だった。晴れた日の雪山ほど素敵なものはない。雪は天からの恵み物なのだ。心からそう思わずにはいられない。やがて前方にブナ峠からの尾根が合わさり、畑場峰に到着した。この付近での積雪は10cm〜20cm程度で、歩くにはまだまだワカンも必要ない。畑場峰から鳥原山までは1時間ほどだが、途中で見つけたキノコがさっきから気にかかっていた。気温は時間と共に上昇していて鳥原山は目前といってもよいのだが、もう気持ちは山頂どころではなくなっていた。下りの途中で登山道を離れてゆき、右へ左へとキノコ探しに歩き回りながら古寺鉱泉に下った。


畑場峰


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