山 行 記 録

【平成19年7月8日(日)/経塚山、虚空蔵山



虚空蔵山



【日程】平成19年7月8日(日)
【メンバー】単独
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】上山周辺
【山名と標高】経塚山 398m、虚空蔵山 354m
【地形図】(2.5万)上山 (20万)仙台
【天候】晴れ
【行程と参考コースタイム】
経塚山登山口10:50〜経塚山11:20〜登山口11:50=(車移動)=虚空蔵山登山口12:20〜虚空蔵山12:40〜登山口13:00
  
【概要】
 経塚山と虚空蔵山は上山温泉街の西側に眺められる山で、標高も低く、市民からはハイキング向けの山として親しまれている。靱帯を痛めてから1ヶ月近くになることから、そろそろ足慣らしをしたい思いもあって、この経塚山と虚空蔵山に登ってみることにした。経塚山の登山口は公園のような広場となっていて駐車場も兼ねていた。車が一台あったが、ラジオの音が車内から聞こえていて、木陰での休憩を楽しんでいるようであった。駐車場には斎藤茂吉の歌碑が建ち、案内標識やトイレなどもある。ここは家族向けのレクレーション区域として整備されているようであった。歩き始めてみると道巾は広く、勾配は緩やかなので、登山道というよりも遊歩道そのものである。松葉がほどよいクッションとなり、リハビリのような山歩きにはちょうど相応しい山道だった。登山道の傍らにはいくつもの歌碑が建っていて、楽しみながら歩いて行けるので、飽きることはなさそうである。分岐も所々にあるのだが、標識がしっかりしているので迷う心配もない。ジグザグに登ってゆくとほどなくあずまやの建っている山頂に着いた。山頂は広いのだが草木や樹木に遮られて視界はよくなかった。足の具合はまずまずといったところだったが、短時間で到着したこともあって次の虚空蔵山に向かうことにした。あずまやで水だけを飲んで下山を開始した。

 続いて車で少し移動して虚空蔵山に向かった。虚空蔵山はちょうど経塚山と向かい合う形で聳えている山で、どちらかというとこの虚空蔵山のほうが山らしい端麗な容姿を備えているようだ。虚空蔵山の登山口は狭い住宅街を抜け、細い道を登ってゆくと程なく行き止まりのような場所にあった。ここには山の標識がなくて、代わりに高楯城跡という標識だけがあり、少々戸惑ってしまう。案内標識によると、戦国の時代、この虚空蔵山の山頂には高楯城が建っていたらしく、その謂われが標識に記されてあった。なんの変哲もないこの山の頂上に、かつて高楯城という城が建っていたと知ると、急に興味が湧いてきたのも事実だった。登り口には古い鳥居が立っていて、しばらく平坦な山道を反時計回りに進むと、まもなく折り返しとなり、そこからは勾配が急に増して、つづら折りの道となる。やがて、視界が開けてくると山頂に着く。山頂には虚空蔵神社が建ち、すぐそばには鐘突堂もあった。神社の裏手は広々とした公園風になっていたが、かつてここに城が建っていたという昔日の面影は感じられなかった。ガイドブックには山頂からの見晴らしが素晴らしいとあったが、周囲の木々が伸びてしまったのか、蔵王連峰が遠くに見えるだけであった。標識をよく読まなかったのだが、高楯城というのは上山城の支城でもあったのだろうか。かつてここに城が建ち、ここまでの狭い山道を最上藩の武士が盛んに行き来したのを、想像しながら、山頂でのひとときをしばらく過ごしてみた。


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