山 行 記 録

【平成19年4月28日(土)/祓川〜鳥海山



快晴の祓川から鳥海山へ



【日程】平成19年4月28日(土)
【メンバー】西川山岳会5名(柴田、菊池、上野、山中、荒谷、蒲生)
【山行形態】テレマークスキーによる山行、春山装備、祓川駐車場に幕営、山行は日帰り
【山域】出羽山地
【山名と標高】鳥海山(七高山2,230m)
【地形図】(2.5万)鳥海山、(20万)新庄
【天候】快晴
【行程と参考コースタイム】
長井3:30=(R287・R347・R13・R108)=秋田県矢島町祓川6:40
祓川駐車場800〜七ツ釜避難小屋900〜鳥海山(七高山)1030-1300(昼・遊び)〜祓川駐車場1350(幕営)
  
【概要】
 GW初日の今日は1年ぶりになる祓川からの鳥海山である。祓川駐車場にはそれぞれが自由に集まることになったのだが、集合してみればいつもの山スキーのメンバー達で、これには苦笑するばかりだった。今日はこの祓川に幕営しての定着形スキーツアーということもあって、朝からのんびりムードが漂い、見上げれば快晴の空を背景にして端正な鳥海山がそびえ立っている。その鳥海山も積雪は例年よりも多いのではないかと思われ、全山が真っ白に雪化粧していた。

 駐車場の混み具合はまだ八割方といったところでGWもまだ始まったばかりという感じである。早々と登りだしている人も多く、斜面にはすでに何人かが張り付いていた。この祓川コースは距離が短いので、数ある鳥海山の中でも一番楽に登れるのがいい。標高差1000mといっても3時間足らずで山頂までついてしまうのだ。天候が崩れる心配もなく、みんなの表情からも笑顔が絶えなかった。

 それぞれ気ままに登ってゆくと前方の鳥海山も少しずつ大きくなってゆく。ふりかえれば日本海まですっきりと見えているので、今日は最高のロケーションが楽しめるようだった。七ツ釜避難小屋までくればそこはもう5合目。ここまでちょうど1時間であり、早くも半分は登ったことになる。みんなの体調も万全なのか、今日のペースはいつもよりも早い感じだった。

 七高山には2時間30分で到着した。全員山頂に揃えばいつものように軟水の乾杯となるのはいうまでもない。山頂は風もなく穏やかで大勢の登山者で賑わっていた。しかし、いくらのんびりしたくとも時間はまだ10時半である。下山するにもあまりに早すぎるだろうということで、希望者だけで空身によるひと滑りをすることになった。シールだけを持ち、山頂からはまるでゲレンデスキーのような滑降を楽しんだ。しかし、背中にザックがないとしっくりせず、妙に落ちつかないというのは、山屋の性なのだろうか。ほとんど平坦地というところまで滑ったところからは登り返しとなった。天候が良いだけに、今日はこんな時間つぶしも楽しいばかりだった。

 300mほどの滑降を楽しんだのは3名ほどで、他のメンバーは登り返しを嫌って、さっさと唐獅子避難小屋へと降りていったようだった。厳冬期の様相はすでにここにはなかった。緊張感というものがまるでなく、それぞれがお祭り気分のような山スキーをしばらく楽しんだ。

 山頂で休んでいると少しは風も出てきたようだった。のんびりと展望を楽しめばいよいよ下山開始だ。唐獅子避難小屋へ向かったメンバーとは山頂直下で落ち合うことで連絡を取り合う。広大な鳥海山では人捜しも楽ではないところだが、メンバー全員が無線をもっているので、合流するにも何の問題もない。私は誰も滑っていないような東斜面を再び滑降して行き、途中から祓川コースに戻った。きょうの東斜面はこの時期としては最高の雪質といってもよく、厳冬期のパウダーに匹敵するような滑降を楽しむことができたのは幸いだった。時間はまだまだ早く、これから続々と祓川から登山者、スキーヤー、そしてスノーボーダー達が登ってきていた。

 下山コースはバリエーションルートを下ってゆく。登ってきたコースは雪面があまりに多くのトレースが入り乱れているために面白くないというわけだ。北側に大きく回り込むと、行く先には手つかずの斜面が広がっているのだから鳥海山はまさしく広大である。一気に降りて行くとそれぞれのシュプールが広大な斜面に残った。こんな自由なコース取りができるのも鳥海山ならではだろうか。下った後でみんな満足しながら自分のシュプールをしばらく眺めていた。

 駐車場に戻ってもまだ時間は午後2時前。駐車場にテントを張ってしまえば、夜までは待ちきれないといった形で、なし崩しにいつもの宴会へと突入となった。(翌日に続く)


我々だけのシュプールが残った


inserted by FC2 system