山 行 記 録

【平成19年3月3日(土)/蔵王連峰 坊平高原〜刈田岳



カミさんはエコーラインを、私は樹林帯をショートカットしながら下る



【日程】平成19年3月3日(土)
【メンバー】2名(妻)
【山行形態】テレマークスキーによる山行、冬山装備、日帰り
【山域】蔵王連峰
【山名と標高】刈田岳1,758m
【地形図】(2万五千)蔵王山 (二十万)仙台
【天候】快晴
【行程と参考コースタイム】
蔵王ライザスキー場(第2リフト終点)10:30〜刈田岳12:00-12:40〜駐車場14:30
  
【概要】
 今日は移動性高気圧におおわれたおかげで、平地での最高気温が13度を超えるところもあるという。朝から冬とは思えないほどの強い日差しが降り注いでいた。こんな天候を見て、カミさんと久しぶりに蔵王に出かけることにした。カミさんは1年近くも山スキーから遠ざかっており、今日はいわば足慣らしのような山行きである。

 最近は春のような気温が続いていることもあって、蔵王ライザスキー場でもかなり雪解けが進んでいた。リフト終点から歩き出した時には10時半を過ぎていたが、今日は日本晴れのような快晴の空が広がっていて、時間の心配をする必要もないのがうれしい。こんな天候ならば昼過ぎから出かけてもなんの不安もなさそうだった。

 歩き出してまもなくすると平坦な大雪原に出る。周辺にはスキーのトレースやスノーシューの踏跡が数多く残っていたが、これから山頂へ登るような人はほとんど見あたらなかった。よくよく見ると樹氷もほとんど融け出していて、木の幹や枝さえもが裸同然の状態である。まるで4月下旬か5月上旬の蔵王を見ているようであった。

天候は最高の山日和なので、ハイキング気分で快調に歩いてゆく。カミさんは久しぶりの山スキーということで不安感を抱きながらの出発だったが、この天候に安心したのか、まるで子供のように喜んでいるようだった。

 馬の背の直下まではほとんど人とは出会わなかったのだが、稜線にでると刈田岳の山頂では大勢の登山者や山スキーの人たちでにぎわっているのが見えた。氷結しているはずのお釜もこの時期になると半分以上雪解けが進んでいて、荒涼とした冬のイメージとはほど遠い感じがした。

 すでに初夏を思わせるような日差しに誘われたのか、刈田神社の周りでは大勢の人たちが休憩中であった。何気なく周りの話し声を聞いていると、山形側から登ってきた人よりも澄川スキー場から登ってきた人の方が多いようである。山頂ではさすがに風は冷たく、アウターを羽織ったものの、それでも避難小屋に入るほどではない。私達は山頂に腰を下ろして大休止をとることにした。今日はカミさんのために通常のカップラーメンではなく、お湯を沸かして本格的なインスタントラーメンをつくる予定である。目の前には南蔵王連峰のなだらかな山並みが連なっていて、なんとも長閑な春山をみているような気分にもなるようだった。この大パノラマを眺めながらの楽しいひとときは時間が経つのも忘れそうだった。

 普段なら刈田岳山頂付近は、堅く凍り付いたシュカブラのため、ほとんど滑りにはならないのだが、今日は気温の上昇もあって早くもザラメ雪と化している。雪質は信じられないほどに柔らかいので、おかげでカミさんも快適にターンを繰り返しながら山頂から下った。そして下るほどに腐れ雪となってゆくのだが、この時期にこんな雪質の蔵王は初めてのような気がした。

 第2リフト終点からは、カミさんはのんびりとエコーラインに沿って下ってゆき、私は樹林帯をショートカットしながらツリーランを楽しんでゆく。エコーラインに飛び出しても人の姿はなく、山スキーのシーズンはもう終わってしまったかのような寂しさが漂っているようだった。途中からはカミさんも樹林帯の中を楽しみながら下って行き、5月上旬のようなスノーハイキングの一日が終わった。


馬ノ背直下


賑わう刈田神社


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