山 行 記 録

【平成17年5月22日(日)/飯豊連峰 大日杉〜ダマシ地蔵】



タムシバと五段山


【メンバー】単独
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】飯豊連峰
【山名と標高】ダマシ地蔵1,409m
【天候】晴れ時々曇り
【行程と参考コースタイム】
大日杉9:45(612m)〜長ノ助清水10:45〜ダマシ地蔵11:45-12:15〜大日杉13:45
  
【概要】
昨日の鳥海山で膝を少し痛めたため、山は休みの予定だったが、天候も良いので、山菜取りを兼ね飯豊に向かった。いつものザックを背負い、久しぶりの登山靴による山行の再開といった感じだが、意識は山登りといったものではなかった。大日杉の駐車場には車が3台程度と少ない。登山者カードをみても今日登っている人はいないようであった。登り始めるとすぐに残雪が現れる。ザンゲ坂は半分以上がまだ雪に覆われている状態で、アイゼンもピッケルもないので小枝をつかんだりしながら登った。

尾根に上がると暑い陽射しが降り注ぎ、汗がたちどころに噴き出した。足元にはイワウチワが盛りで延々と続いている。他にはタムシバが満開といった状態で久しぶりの高山植物との再会に気持ちが弾んだ。ムシカリ、ムラサキヤシオも咲いているがまだ蕾も多い。残雪の五段山も懐かしいばかりであった。山スキーに明け暮れていたが、こうしてみると夏山もいいものだとしみじみと思えてくるから不思議だった。この付近まで来ると、予定していた山菜の収穫もさっぱりだったので、しばらくこのまま山登りを続けてみようかという心境に変わっている。足の状態はさほど悪くはなかった。

長ノ助清水付近からはほとんど雪上の歩きとなった。残雪とブナの新緑が美しく、この時期の飯豊連峰の楽しさをあらためて感じた。御田を過ぎてまもなくすると、登山者が下ってくる。はて?どこかでお会いした人だと思って声を掛けてみると、新潟の「桃ちゃんのパパ」さんであった。今までネットでのつながりだけだったが、本人に会うのははじめてであった。たしか昨年飯豊本山でニアミスをしており、こうしてまた飯豊で出会うというのもなにかしらの縁というものだろうか。桃パパさんは本山小屋泊まりだったらしく、充実した2日間だったようでうらやましくなった。

心配していた膝の痛みは登りだけにそれほどでもなかった。しかし、肝心の天候が少しずつ下り坂に向かっているのか、薄雲が広がり出していた。ダマシ地蔵が近づくと左手からは飯豊本山がようやく見えてくるところ。まだまだ豊富な雪に覆われて全山真っ白という感じだ。この尾根道もそうだが、今年の残雪の多さには驚くばかりであった。足を庇いながらもどうにかダマシ地蔵まできたところで、ザックを下ろした。地蔵岳がすぐ目の前だったが、今日の山頂はこのダマシ地蔵で十分であった。焼きソバを作って食べるだけの簡単な昼食だが、この展望を楽しみながらの休憩は気持ちがやすらぐ思いがした。まもなくすると、地蔵岳から一人下ってくるのが見えた。あとでわかったのだが、小国山岳会の渡部さんという人であった。ザックの大きさや雰囲気から一泊で下ってきたと思ったら、地蔵岳の往復とのことであった。

まだまだ豊富な残雪をみているとこの飯豊連峰もまだ十分スキーが楽しめるなあとあらためて思う。膝さえ問題なければミニスキーでも持ってきて、自由に滑りたい誘惑に駆られてしまうほどだった。それほど豊富な残雪がこの飯豊連峰一帯に広がっていた。下りではやはり右膝が少し痛んだ。無理をして悪化させるわけにもゆかず、ストックをたよりにしながら時間をかけて下ることにした。雪の斜面はスキーのように滑りながら下った。
大日杉に戻ると私の車が、ポツンと1台残っているだけであった。


ムラサキヤシオと五段山


ダマシ地蔵から飯豊本山を仰ぐ


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