山 行 記 録

【平成17年3月13日(日)/蔵王連峰 澄川スキー場から刈田岳



外はブリザードでも小屋の中は天国!
(刈田岳避難小屋で)


【メンバー】4名(柴田、荒谷、丹野、蒲生)
【山行形態】テレマークスキーによる山行、冬山装備、日帰り
【山域】蔵王連峰
【山名と標高】刈田岳 1,758m
【天候】風雪
【行程と参考コースタイム】
自宅5:45=米沢(鷹山の湯)6:30=七ケ宿・遠刈田温泉=すみかわスノーパーク9:00着
リフト終点9:30〜(中央コース)〜刈田岳11:40-12:50〜(中央コース)〜すみかわスノーパーク駐車場13:30
  
【概要】
今日の
予定では吾妻連峰の大沢下りであった。米沢市内の「鷹山の湯」に集合はしたのだが、今日の悪天候では何の楽しみもないだろうということで、あっさりと中止を決定し、相談の結果、少しでも晴れ間の期待できそうな澄川スキー場に今日のスキーツアーを変更した。七ケ宿を抜けて遠刈田温泉までゆくと、一部に青空ものぞいたりしたが、スキー場まで登って行くと風景も霞むほどの風雪模様であった。

スキー場には悪天候にもかかわらず、多くのスノーボーダーで溢れていた。リフト運行は9時半からということでのんびりと準備を開始する。しかし今日の山スキーは我々4人だけのようで他に登山届の提出はなさそうであった。リフト終点でシールを装着し、樹林帯にはいってゆくと、20〜30センチ程度の新雪にスキーが沈んだ。しばらくラッセルとなったものの、途中から雪上車の踏跡を利用してエコーラインに沿って登った。車道歩きはラッセルするよりははるかに楽なので黙々と歩いて行く。すると車道はどんどん左手に迂回してゆき、結局ハイラインの入口付近まで来てしまった。かなりの遠回りをしたことになったが、そこからは山頂をめざして直登した。視界はほとんどなく、ブリザードのような中をひたすら山頂をめざした。ようやく登山道らしき広い道形が現れるとそこからは刈田岳の山頂はまもなくだった。

誰もいないと思われた刈田神社では3名の山スキーヤーに出会った。蔵王温泉から熊野岳を超えて澄川に下るらしかったが、こんな悪天候の時によく縦走などするものだと感心する。さて我々は避難小屋を探そうと歩き回るものの、なかなかみつけられない。宮城の荒谷氏は数え切れないほどこの避難小屋を利用しているらしかったが、ホワイトアウトの中ではさまようばかり。あきらめて下山しかけた頃になってようやく氷詰めになったような避難小屋をみつけることができたのは幸いであった。小屋全体が雪に埋まっており、入口もスコップで掘りださなければならなかった。外はブリザードの世界でも小屋の中に入ってしまえば天国そのものである。ストーブに火を入れ、さっそく缶ビールで乾杯をすると、ようやく緊張感がほぐれていった。

天候は快復に向かうものと思われたが、やはりそんなに甘くはなかったようである。休憩を終えて小屋から出てみると、風雪はさらに激しさを増していた。ほとんど視界がない中、コースに設けられているポールに沿って滑降を開始した。起伏がわからないので、なんでもないところで転倒するものが続出した。高度が下がるとだいぶ滑りやすくなり、雪上車の踏跡に合流すると、そこからは道路に沿って下った。下りとなるとこの中央コースは早く、山頂からは40分ほどでスキーセンターに戻った。今日はブリザードが吹き荒れる山頂だったが、ストーブのある避難小屋があったおかげで、十分に冬山を満喫した気分の一日となった。


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