山 行 記 録

【平成17年2月19日(土)/蔵王連峰 坊平高原〜刈田岳



刈田岳山頂に到着


【メンバー】2名(妻)
【山行形態】テレマークスキーによる山行、冬山装備、日帰り
【山域】蔵王連峰
【山名と標高】刈田岳1,758m
【天候】曇り時々雪
【温泉】山形市スーパー銭湯「テルメ」500円
【行程と参考コースタイム】
蔵王ライザスキー場(第2リフト終点)10:00〜お田ノ神避難小屋10:45-11:00〜刈田岳12:00〜お田ノ神避難小屋12:40-13:15〜駐車場13:45
  
【概要】
今日は久しぶりにカミさんとの山スキー。本州南岸を進む低気圧の影響で、今日の天候はどこも雨か雪の予報と芳しくはない。いろいろと計画は立てたのだが、悪天候でもスノーハイキング程度は楽しめるようにとライザスキー場から刈田岳をめざすことにした。考えてみれば1カ月前に来たときも南岸低気圧で悪天候だったのを思い出した。

駐車場に着いてみると、風雪に近い状態だが、視界が少しあるので何とか登れそうである。しかし風は予想以上に強く、リフト券を買っていると、第2リフトがまもなく止まる予定だと係員がいうので、急いでリフト終点に向かうことにした。その第2リフトの乗り場で登山届けを記入していると、今日は40名ほどの山スキーの団体がすでに登っていったということを聞いて驚いた。

リフト終点で早速シールを貼り、目出帽やゴーグルの完全防備で歩き出す。今日の行程は雪崩の心配はないのだが、何が起きるかわからないので二人ともビーコンを身につけた。風が強いときは西風を背中に受けるのだが、今日は南岸低気圧のせいか南風が吹きつけており、斜め前方から風雪がぶつかってくる。南風といっても体感温度はかなり低く、二人とも吹きさらしの厳しい風に晒され続けた。避難小屋を過ぎるとまもなく、リフト沿いに登って行く団体達が小さく見えた。

馬ノ背の稜線では山頂から下ってくる大勢の人達と行き交った。どうやら40名という山スキーの団体の人達らしく、中にはミニスキーあり、カンジキあり、スノーシューありと多彩な人達のようであった。こんな悪天候でも登ってくるところをみると、関東からでもツアーを目的にきた人達だろうか。馬ノ背の稜線では更に視界がなくなり、目の前にあるはずの氷結したお釜も皆目わからなかった。氷詰めになったようなレストハウスを右に見てひと登りすると、まもなく山頂神社に到着した。団体の人達はすでに全員下山したらしく、山頂には誰もいなくなっていた。1月に登った時も風雪の山頂であったが、きょうはそれ以上の厳しい風が吹いていた。休憩するどころの天候ではなく、証拠写真だけ撮ると、急いでシールをはずして滑降を開始する。いつもはクラストした雪原に難儀しながら下るのだが、今回は降雪直後のためなのか、意外にも雪面が柔らかく、これならばカミさんの技術でもそれほど苦労せずに下れそうであった。しかし、そう思ったのもつかの間で、曇天の影響なのか、雪面の凹凸がほとんどわからなくなり、何でもないところで二人とも何回か転んでしまった。慎重に滑っていても目眩がしてしまい、酔ったような感覚に惑わされた。全く山スキーは何が起きるかわからない。まもなく廃線リフト小屋で休憩中の団体達を追い越すと、私達はお田ノ神避難小屋に入って昼食とした。小屋は先ほどの団体達で混み合うかもしれないと思っていたのだが、誰も立ち寄ってくる様子はなく、結局、私達だけの貸切であった。

悪天候の中、ただ山頂を往復してきただけという、我慢比べのような山行だったが、小屋に入ってストーブに火が入ると不思議に気持ちが和んだ。今日のような悪天では、小屋のありがたさを思わずにはいられない。30分ほどの休憩を終えて避難小屋を出ると付近には誰もいなくなっていた。天候は相変わらずで、視界は少しも回復してはいなかった。平坦な雪原を滑降してゆくとまもなくリフト終点に戻った。しかし、いつも流れているはずのスキー場の音楽は聞こえず、ゲレンデが妙に静かだと思ったら、第2リフトはすでに強風のため止まっていた。


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