山 行 記 録

【平成16年10月11日(月)/蔵王連峰 鳥兜山〜大釈山〜瀧山



瀧山の山頂目前


【メンバー】2名(妻)
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】蔵王連峰
【山名と標高】瀧山(りゅうざん)1,362m
【天候】晴れ時々曇り
【温泉】山形
上野温泉「天神の湯」300円
【行程と参考コースタイム】
 蔵王中央ロープウェイ中央高原駅9:15〜ドッコ沼9:40〜
大釈山10:20〜瀧山12:00-12:50〜蔵王温泉上ノ台13:50〜中央ロープウエイ駐車場14:30

【概要】
久しぶりにカミさんとの山行で蔵王に向かった。今日は蔵王中央ロープウェイ鳥兜駅から中央高原を通って瀧山へと登る、いわばミニ縦走ともいえるコースである。全行程を全て歩くとなると少し距離があるので、中央高原まではロープウェイを利用することにした。天候は期待していなかったが、中央高原駅に着くと予想外に青空が広がっており、気持ちまでもが晴れ晴れとしてくるようであった。ロープウェイの乗客はそのほとんどが一般の観光客で、ザックを背負った登山者は私達の他には二人しか乗っていない。その人達もロープウェイを下りると地蔵岳のほうに向かって行き、瀧山をめざす人は誰も見あたらなかった。

始めは中央高原散策路をたどってドッコ沼をめざすコースとなる。ドッコ沼は紅葉がちょうど盛りで、まだ観光客も少なく、しっとりとした静かな佇まいを見せていた。蔵王スカイケーブルの山頂駅を過ぎるとハイキングコースも終わってようやく山道らしくなる。この頃になると澄んだ青空がいっぱいに広がり、気持ちまでが弾んで、思わず足どりも早くなりがちになりそうであった。瀧山まではいくつかのアップダウンがあるとはいえ、登山道はなだらかで歩きやすく、あらためて山登りの楽しさを教えられるようなコースであった。歩き始めてからちょうど1時間ほどで大釈山のピークに着く。ここはなんということもないピークだが、天候が良いだけにそれだけで休憩を楽しむための口実となった。左手には蔵王温泉街が眺められ、後方には鳥兜山や左手奥には雁戸山や南雁戸山も見えた。ピークから少し大きく下ると、鞍部付近はさらに紅葉が鮮やかとなり、迫力ある瀧山が正面となった。カミさんは瀧山への登りがかなりきつそうに見えるのか、思わず深いため息を付いている。鞍部から少し急坂を登ると登山者数人と行き交うようになった。みんな瀧山から下ってきた人達で、鞍部からは瀧山ゲレンデへと下ってゆき、私達のように中央高原まで縦走する人はいないようであった。

まもなく砂礫地と岩場を登って瀧山の手前のピークに登り着く。ここは前滝コースへの分岐点となっているところで、瀧山の山頂へはそこからまもなくであった。瀧山の山頂からは予想外の大展望に驚く。月山や朝日連峰などはガスに隠れていたものの、振り返れば笹谷峠と雁戸山、山形神室、仙台神室、そして船形山までもがすっきりとした稜線を見せており、右手には山形市街が一望であった。今日は正直言って、こんなに好天に恵まれるとは思っても見なかっただけに、昨日に続いてのこの天候にはただただ感謝した。山頂には瀧山神社が祀られ、神社から真っ直ぐの道は西蔵王高原へと下るルートのようであった。山頂では西蔵王山荘からのコースを登ってきたという3人組が昼食中で、私達もその人達と一緒に休憩をとることにした。3人組は蔵王山岳会の人達だというのでいろいろ話をしているうちに、私の名前も知っている人達だとわかって話はさらに弾んだ。

1時間近くの休憩を終えると、上空にはいつのまにか薄雲が広がりはじめていた。まだまだのんびりとしていたいほどの山頂だったが、少し肌寒くなってきたこともあって、私達は3人組よりも早めに下山することにした。途中、左手に切り立った崖や崩れかけたガレ場もあって気を抜けない登山道が続いた。瀧山ゲレンデが近づくにつれてブナ林からミズナラ林へとかわると、まもなくゲレンデの一角に飛び出した。縦走でなければ蔵王温泉上ノ台に下った時点で山行の終了となるのだが、今日は中央ロープウェイの乗り場まで戻らなければならない。人通りの少ない蔵王温泉街を通り抜けて、駐車場に戻るまでにはまだ30分以上歩く必要があった。


大釈山付近の稜線を歩く



瀧山直下付近の紅葉


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