山 行 記 録

【平成16年8月16日(月)/姥沢〜月山】



午後になっても登山者はぞくぞくと登ってゆく
カールの鞍部から牛首付近を仰ぐ


【メンバー】3名(妻、長女)
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】出羽三山
【山名と標高】月山 1980m
【天候】曇りのち晴れ、(山頂は濃霧&強風)
【行程と参考コースタイム】
姥沢駐車場発8:40〜リフト上駅発9:10〜牛首分岐10:10〜月山山頂10:50-12:00〜リフト上駅13:40〜駐車場14:20

【概要】
今日は久し振りにファミリー登山のため西川町の月山に向かった。姥沢口から夏の月山に登るのは何年ぶりだろうか。東北北部に前線が停滞しているとかで朝からあいにく曇り空だったが、先日までの猛暑を思えばむしろ感謝したくなるような空模様であった。姥沢の駐車場に着いてみると平日にもかかわらず準備中の大勢の登山者でにぎわっている。車もかなりの台数があり、ナンバーを見ると全国各地からきているようであった。夏山リフトの下はオヤマリンドウが盛りで、涼しい風といい、久し振りに訪れた月山はすっかり秋の気配が漂っていた。

リフトから降りると濃霧と強風のため肌寒いほどで、カミさんと長女はウインドブレーカーを羽織った。視界があまりないので今日は姥ガ岳には登らずに、カールの窪地を経由し牛首に直接向かうことにする。木道をのんびりと歩いていると、早くも下ってくる多くの登山者と行き交った。ガスで見通しが悪いとはいえ、時々霧が晴れて遠くの山並みが見えたりするとハッと驚くほどの新鮮な光景が広がったりした。また花の時期は過ぎていたが、それでもハクサンイチゲ、ハクサンフウロ、ヨツバシオガマ、ニッコウキスゲ、ミヤマリンドウなどの高山植物はたくさん咲いており、この時期の月山の美しさにあらためて感激した。牛首を過ぎると大きな石がゴロゴロした石段のような急坂を登り詰めて鍛冶小屋跡に着く。霧はますます深くなり、風はいっそう強くなっていたが山頂まではもうひと登り。ここまで登るとさすがに気温は低くて、手袋をしていてもかじかむような寒さだった。

山頂に着くとさっそく山頂小屋に逃げ込んだ。小屋では悪天候のためか大勢の登山者が休憩中であった。小屋に入ってみるといつのまにか内部が改装され、木の香りも漂う新しい山小屋に生まれ変わっている。食堂ではストーブが焚かれ、椅子とテーブルもきれいで、これならば200円の休憩料も決して高くないような気がした。とくに今日のような悪天候の時の山小屋ほどありがたいものはない。休んでいる間に天候も回復するだろうとしばらく大休止をとることにした。カミさんと長女はさっそく暖かいそばを注文し、私はガスで湯を沸かしてみそ汁やレモンティなどを作りながら昼食の準備を始めた。

1時間ほどの休憩を終えて外に出てみると、幾分風が弱くはなったものの、ガスはなかなか晴れなかった。楽しみにしていた山頂からの展望はあきらめるしかなさそうであった。しかし鍛冶小屋跡を過ぎて牛首分岐まで下るとようやく視界がはっきりとし、眼下には品倉尾根や姥ガ岳などの峰峰も見えるまでに快復した。途中からはウインドブレーカーも必要がなくなり、日射しのありがたさをしみじみと感じた。牛首から金姥の稜線を眺めていると、雲が割れて真っ青な空がぐんぐんと広がり始めている。カールの窪地を歩いていると、ところどころに設置されたベンチでは大勢のファミリーが休憩中であった。天候の快復は間違いなさそうで、午後になってもぞくぞくと登山者が山頂をめざして登っていった。姥ガ岳分岐まで戻るとリフト乗り場はもうまもなくだ。早くも秋を感じさせるような天候の中で、今日はほとんど汗をかかなかったものの、体は以外と疲れていたようである。それは山を終えた後のいつもの心地よい疲れだったが、リフトに乗っている間、不覚にも私はうつらうつらと半分眠りこけていた。



カールの木道を歩く


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