山 行 記 録

【平成16年7月17日(土)/徳仙丈山】



雨の徳仙丈山、山頂


【メンバー】単独
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】北上山地
【山名と標高】徳仙丈山(とくせんじょうさん) 711
【天候】雨
【行程と参考コースタイム】
自宅4:00=R348,R286〜仙台南部道路=R45=宮城県本吉町=林道終点
 林道終点(駐車場)9:20〜徳仙丈山9:40〜駐車場10:00

【概要】
徳仙丈山は宮城県と岩手県との県境に位置し、北上山地に属している山である。車道終点からは30分程度で登れることから、山登りという感じには薄い山であるが、頂上からは気仙沼湾などの陸中海岸や奥羽の山々などの眺望が素晴らしく、その展望は第一級だといわれている。また山全体が50万株ともいわれるレンゲツツジとヤマツツジに覆われており、花の時期には大勢の行楽客で大混雑するという山でもある。

この週末は東北百名山巡りの第2週目を計画した。しかし天候は先週以上に思わしくなく、活発化した梅雨前線が東北地方に停滞しており、各地で豪雨による災害が多く発生もしていた。岩手県まで北上しても天候はそれほどかわりがなく、雨はますます激しさを増すばかりであった。低山ならばということで徳仙丈山から先に回ることにしたものの、林道終点の駐車場に着いてみれば、予想以上の土砂降りを前にして呆然とするばかりであった。雨に煙る駐車場にはもちろん他には車は見あたらない。当然引き返すつもりだったのだが、ガイドブックによれば短時間で登れそうなので、取りあえず山頂だけは踏んでくることにした。

ザックも持たずにカッパだけをきて出発するとすぐにコースは二手に分かれた。極力安全策をとることにして、道幅も広そうな左手の作業道コースをとる。道ばたにはヒオウギアヤメやマツムシソウが少し咲いている程度で花はほとんど終わっていた。花の時期でもあればこんな雨の日でも少しは楽しめるのにと思わずにいられない。作業道コースは少し前までは雑草が伸び放題だったのか、最近、刈り払いが済んだばかりのようであった。まもなく右手からの散策コースと合流すると鞍部からは最後の急坂となった。たどりついた山頂は雨と濃霧のため何も見えなかった。どの辺りが陸中海岸だろうかと想像してみたが、イメージが全然浮かばなかった。展望がなければたんなる小高い山頂に過ぎず、ただピークを踏んだという小さな達成感が残っただけで感動はなかった。鞍部からは散策コースを下ろうとしたがヤブっぽいので元の道をたどって駐車場に戻った。なだらかで幅広い道は歩きやすく、徳仙丈山は予想に違わず、ファミリー向けのハイキングの山であった。私はいつかまた花の時期に訪れなければと思いながら本降りとなった駐車場を後にした。


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