山 行 記 録

【平成16年6月12日(土)/八合目駐車場より秋田駒ヶ岳



八合目駐車場から登りはじめる
正面に秋田駒ヶ岳の主峰、男女岳を望む


【メンバー】5名(伊藤(孝)、伊藤(く)、清水、東海林、蒲生)
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】奥羽山脈北部
【山名と標高】秋田駒ヶ岳(女目岳・1637.4m、横岳1583.0、湯森岳1471.7、笹森岳1414m)
【天候】晴れ時々曇り
【温泉】乳頭温泉郷「鶴ノ湯」400円
【行程と参考コースタイム】
長井4:00=(車)=田沢湖高原バス乗り場850=(バス)=八合目駐車場(約250km)

八合目駐車場9:30〜阿弥陀池10:20〜女目岳10:50〜阿弥陀池12:10〜横岳(昼食)1130-1215〜湯森山1310〜笹森山1340〜八合目駐車場14:10

【概要】
今日は久しぶりに山の会の山行で、予定では二王子岳であった。しかし台風の影響で、急遽、秋田駒ヶ岳に変更となり、早朝小雨が降り続く中、長井市を出発する。不安材料は天候だけだったが、13号線を北上してゆくと角館の近くまできて青空が広がり始め、一同ようやくひと安心となった。今の時期の秋田駒は通行規制があるので、田沢湖高原からはバスで八合目へ移動する。バスもかなりの混み具合だったが、八合目の避難小屋も大勢の登山者で溢れていた。

避難小屋から山頂付近を見上げるとまだまだ残雪が多く、秋田駒は初夏らしい爽やかな雰囲気に包まれている。登り始めるとすぐに雪渓のトラバースがあり、さらに山腹を巻くようにして緩やかに登ってゆくと、付近にはムラサキヤシオ、シラネアオイ、イワウメ、イワカガミ、ミヤマキンバイなどが咲き始めていた。時々立ち止まっては花を眺めながら、ゆったりとしたペースで登って行く。ほどなく阿弥陀池の畔に到着するとベンチに腰を下ろして休憩となる。見渡せば阿弥陀池の周辺ではチングルマやヒナザクラ、ミヤマキンバイ、ミヤマダイコンソウが盛りであった。

休憩後は秋田駒ヶ岳の主峰、男女岳に向かった。しかし山頂はあいにくガスに包まれていて、せっかく楽しみにしていた展望は叶わなかった。阿弥陀池からは横岳へ登り縦走路へと進む。まもなくするとガスが晴れて一気に展望が広がり、ほとんど見渡せるまでに視界が快復した。縦走路の先には乳頭山、そして正面には意外な近さに岩手山が聳えている。先ほどまでは全く見えなかった男女岳の山頂付近も、いつのまにか信じられないくらいに雲や霧が消え去っていた。沈みがちだったメンバーもこの天候の回復をみて皆元気を取り戻し、横岳の山頂では気分良く缶ビールで乾杯となった。

休憩が終わる頃には天候も完全に回復してしまい、初夏の柔らかい陽射しが頭上から降り注いでいた。ほとんどの登山者は横岳からまっすぐに八合目に下ったのか、縦走路を歩いているのは我々のグループだけであった。なだらかに続く登山道はまさにハイキング気分で歩けるから楽しいばかりで、湯森山へは快適な稜線漫歩であった。湯森山からは縦走路と別れて笹森山へと向かった。ここも男女岳を正面に眺めながらの楽しい道のりであった。笹森山には南斜面にもかかわらず残雪がまだ多く残っていて驚いた。いたるところに現れる豊富な残雪と鮮やかな新緑、そしてたくさんの高山植物に出会えたことで、今回の秋田駒ヶ岳はまたひとつ思い出深い山になりそうであった。八合目の避難小屋に戻ると、まるで私達の到着を待っていてくれたかのように、今まさにバスが出発しようとしていた。下山後は乳頭温泉郷「鶴の湯」で汗を流して、山形への長い帰宅の途に着いた。



湯森山から笹森山(正面)へ向かう



笹森山から八合目へと下る
正面は秋田駒ヶ岳

inserted by FC2 system