山 行 記 録

【平成16年5月22日(土)/朝日連峰 鈴振尾根〜祝瓶山



荒川源流にかかる吊橋


【メンバー】単独
【山行形態】夏山装備、日帰り
【山域】朝日連峰
【山名と標高】祝瓶山 1,417m
【天候】曇り
【温泉】西置賜郡小国町五味沢 白い森交流センター「りふれ」500円
【行程と参考コースタイム】
登山口(大石橋)7:45〜鈴出の水8:20〜817m峰8:52〜一ノ戸9:40〜祝瓶山10:00-15〜登山口12:00
  
【概要】
小国側からの祝瓶山はちょうど5カ月振りに登る。大石橋の駐車場にはびっくりするほど多くのマイカーが留まっていた。半分はたぶん山菜採りだろうと思いつつも数えてみたら全部で17台もある。荒川源流にかかる吊橋を渡り山道を歩きだすと、早速大きなザックを背負った何人もの山菜採りの人達とすれ違った。

今日は朝から強い湿気を含んだ空気が充満していて、祝瓶山の分岐から尾根に上がるとすぐに汗が噴き出してきた。30分ほどで
鈴出の水を通過する。水場から急坂をひと登りすると前方に一ノ戸のピークが見えてくる。しかしその一ノ戸まではまだ600m以上も登らなければならず、その遠くに聳えるピークを見上げると思わずため息が漏れそうであった。当然ながら雪は全くないので快適な尾根の登りではあったが、曇り空ということもあり、空だけ見ればまるで夕暮れのような薄暗さである。上空には薄黒い雲がどっかりと居座っており、前大玉山や大玉山はかろうじて見えるものの、大朝日岳から西朝日岳にかけての稜線は全く見えなかった。817m峰の手前では大きな松の木の倒木が登山道を塞いでいる。8時52分、817m峰通過。いったん下った鞍部からは一気の登りとなる。蒸れるということもあって汗がしたたかに流れている。途中で耐えられなくなり半袖の下着一枚になる。9時20分、1068m峰を通過する。前方に聳える一ノ戸の岩峰まではもうひと登りだ。ところどころにムラサキヤシオやムシカリが咲いている。上空には相変わらず厚い雲があり祝瓶山の山頂付近は見えなかった。

1239mの一ノ戸まで登ると森林限界となりさすがに風が強まる。一休みするごとにブヨの大群が襲いかかってきたがこの風のおかげで大分気が楽になる。見下ろすと針生平の平坦地が眼下に見えた。山頂まではあと200m弱の登りを残すのみだが、疲れが出てくるところだけにここからは最後のがんばりどころだ。一ノ戸からはイワウチワやタムシバ、シャクナゲ、イワカガミなどが見られる。またミネザクラが僅かに残っており、その淡いピンクの花びらが疲れた体を癒してくれるようだ。この付近で単独の登山者が二人続いて降りてきた。二人とも天候が今一つなので早くも山頂から下ってきたようであった。大玉山分岐付近の北斜面にはまだ大量の雪が残っている。一部雪上を歩いて祝瓶山に着く。山頂はガスの中で全く視界はなかった。風が少しありフリースを羽織って小休止をとる。まだ10時なので腹も空かず水分だけを補給する。15分ほど休んでみたがこの程度で天候が好転する見込みもなくあきらめて下山とする。下るに従って登ってきたときよりもずっと霧が濃くなっていることにがっかりする。天候はますます悪くなる一方であり、早めに下り始めたのは正解のようであった。結局先ほど出会った二人を含め今日の祝瓶山は3人だけであり、静かな山歩きが出来たとはいえ、展望が楽しめなかったことでどこか寂しさが残った山行となった。

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