山 行 記 録

【平成16年3月21日(日)/吾妻連峰 天元台〜若女平〜白布温泉



若女平から西吾妻山を望む


【メンバー】単独
【山行形態】テレマークスキーによる山行、冬山装備、日帰り
【山域】吾妻連峰
【山名と標高】天狗岩2,004m
【天候】晴れ
【行程と参考コースタイム】
北望台(リフト終点)発12:40〜カモシカ展望台12:50〜梵天岩13:10〜西吾妻小屋付近通過13:25〜若女平14:05/15〜ヤセ尾根14:35〜白布温泉(若女平登山口)15:10〜駐車場15:30

【概要】
今日は朝から快晴の空が広がっていた。山の計画はなかったが、
あまりに天候がよいのでがまん仕切れなくなり、雑用が終えたこともあって急いで天元台に車を飛ばした。午前11時に自宅を出て、1時間後には天元台スキー場の第1リフトに乗っていた。北望台からは西の空に飯豊連峰が浮かんでいるのが見えた。今日もたくさんの人達が大沢下りや若女平、そして西吾妻山に向かったのだろう。北望台から中大巓への斜面にはトレースがいやというほど散乱していた。

シールを張って北望台を12時40分に出発する。今日は時間があまりないので最短コースを行くことにした。立入禁止のロープ沿いに梵天岩までをショートカットでゆく。穏やかな陽射しの中、気持ちの良いシール登高には言葉も出てこない。やはりテレマークスキーには好天こそが相応しい。梵天岩では西吾妻から引き返してきた登山者が一人休んでいるだけで他には誰も見あたらなかった。午後も1時を過ぎており、ツアーの人達はほとんど下った後のようであった。梵天岩でシールをはがして、ここからは天狗岩を経由して若女平のコースに入って行く。ここまで雪面は堅くクラストしている状態だったが、緩やかに下り始めるとさすがに北斜面だけあって快適なパウダーとなった。昨日の会津駒を考えると今日の深雪のパウダーが信じられないほどである。沢底はゲレンデ並みに荒れているのでなるべくトレースのないところを選びながら下る。雪質が良いと滑りは快適だ。梵天岩からは1時間もかからずにダケカンバの広がる若女平に飛び出した。

若女平からこのまま下ってしまうのがもったいなくて、ザックを下ろし遅い昼食をとることにする。周りにはツボ足やスノーシュー、山スキーの踏跡が入り乱れている。最近ツアーコースの整備でもされたのだろうか、ここまで標識がいつもよりもかなり多いように感じていた。振り返ると西吾妻山の稜線がほとんど真っ平なスカイラインを描いて青空を横切っている。天元台は小和須知沢をはさんで正対しており、この眺望もなかなか見飽きることがなかった。美しいダケカンバ林には燦々と春の陽光が降り注ぎ、ここはまさに桃源郷のような場所であった。この光景をまた眺めたくて今日は飛んできたのだと思った。昨日の会津駒ヶ岳の鬱憤はウソのように晴れて行き、心は充足感に満たされていた。

若女平を後にすると、ダケカンバ帯を縫うように滑って行き、急斜面を降りて行くとやがてヤセ尾根に着く。ここはいつものようにスキーを担いで通過した。杉林の中も結構快適に滑りながら高度を下げ続けてゆく。杉の植林地の手前の急斜面では再びスキーを外した。藤右衛門沢沿いの林道に降り立つと、まもなくスカイバレーの入口が遠くに見えてきた。

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