山 行 記 録

【平成16年3月7日(日)/蔵王連峰 坊平〜刈田岳(廃線リフトまで)】



風雪のホワイトアウトの中、廃線リフト小屋に到着


【メンバー】16名 (野口ペンションのオーナー、「自然を滑る会」のメンバー他)
【山行形態】テレマークスキーによる山行、冬山装備、日帰り(※前日は坊平高原「野口ペンション」泊)
【山域】蔵王連峰
【山名と標高】刈田岳1,758m(※廃線リフト小屋まで)
【天候】雪(地吹雪)
【行程と参考コースタイム】
リフト終点9:15〜廃線リフト小屋10:15〜お田ノ神避難小屋(昼食)10:50-11:25〜ライザ駐車場11:50
ライザ駐車場13:30 (シャトルバス)14:15かみのやま温泉駅15:04=(JR)=赤湯15:40
 
【概要】
今日も朝から風雪模様であった。冬型が一層強まっているのか、雪は休むことなく降り続いており、ペンションの周辺でさえも視界を遮られるほどだ。準備をしていてもいまひとつ気持ちが盛り上がらなかったが、朝食を済ませるととりあえず野口ペンションの車でライザスキーまで送ってもらった。今日は刈田岳を越え、杉ガ峰経由で宮城えぼしスキー場に下る計画である。しかし昨日よりも風雪が激しくては刈田岳までゆくのがやっとだろうとの判断から、山越えの計画はすぐに中止することになった。この時点ではまだ野口さんの案内による刈田岳を往復するコースへの変更であった。

この天候ではさすがにスキーヤーは数えるほどしかいない。リフト終点でシールを貼り終えると、今日も目出帽、ゴーグルなどの完全装備に身を固めて地吹雪の中を登りはじめる。気温は低くスキーストックのストラップも堅く凍っていた。天候の不安はあっても今日は蔵王を知り尽くしている野口さんがいるので不安はない。一時は雪が融け出して寂しくなった樹氷だったが、この2、3日風雪が続いたお陰で再び立派なモンスターに育っているようであった。しかし視界はほとんどなく、広大な雪原歩きや展望の楽しみといったことも今日は無縁である。振り返ってもすぐ後ろの人さえ見えなくなるほどで、総勢16名の団体による、さながら雪中行軍であった。

お田ノ神避難小屋を過ぎるとまもなく廃線リフト小屋に到着する。周りはまさにブリザード状態だ。これでは無理をして山頂に登っても楽しみも何もないだろうということで、ここから刈田岳への往復は潔く中止となった。その後、昼食はお田ノ神避難小屋で取ろうということになり、小屋まで引き返す。お田ノ神避難小屋へは全員窓から入った。中にはいるとさっそくストーブに火を入れてそれぞれ昼食となる。今日は野口ペンション特製の行動食や昼食がはいったパックを朝のうちにもらっており、この特製弁当が今日の唯一の楽しみであった。外は荒れ模様だったが山小屋に入っていれば極楽だ。予定した山越えができずに気持ちは沈みがちだったが、つかの間、憩いの時間を山小屋で過ごすことでみんなの気分も少しは和らいだのだろうか。その後はゲレンデを滑って行き、今日のツアーともいえないほどの短い行程もまもなく終了となる。ライザスキー場からはシャトルバスでかみのやま温泉駅まで戻り、楽しかった「蔵王ダムへのツアーと野口ペンションのひととき」の二日間が終わった。



地吹雪の雪中行軍


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